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製品の傷などの発生原因をビデオ画像から短時間で特定するためのソフトウェア、キヤノンMJが発売

DIGITAL X 編集部
2021年8月31日

製造現場において製品の傷などが発生した際に、その原因をビデオ画像から短時間で特定するためのソフトウェアを、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)が2021年8月下旬から提供する。ビデオ管理ソフトウェア「Milestone XProtect」のオプション製品になる。2021年8月20日に発表した。

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)の「作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtect」は、生産ラインで発生した製品の傷などの原因を短時間で特定できるようにするためのソフトウェア(図1)。同社が扱うビデオ管理ソフトウエア「Milestone XProtect」(Milestone Systems製)で管理する生産ラインの映像に製造番号などの文字情報を追加することで実現する。

図1:「作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtect」の検索画面の例

 追加する文字情報は、生産管理システムなどが持つ製造番号など対象製品に対し固有の番号を含む情報。同情報をCSVファイル形式で読み込み、その情報を付映像にブックマークとして追加する(図2)。

図2:「作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtect」のシステム構成例

 製品トラブルが発生した際は、該当製品の文字情報をMilestone XProtect上で検索すれば、該当する製品の映像を抽出できるため、原因究明までの対応時間を短縮できるとしている。

 キヤノンMJによれば、製品組み立て後の検査時に傷などのトラブルが発生した際は、原因を特定するために、作業工程をさかのぼる必要がある。そのために工程ごとに作業員への聞き取りや、組み立て過程を録画した全映像の確認などを実施しなければならず、膨大な時間とコストがかかっている。

 作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtectは、2014年にキヤノングループ入りしたMilestone Systems社の製品と、キヤノンMJが蓄積してきたノウハウを元に開発した。キヤノンMJは今後、現場の課題解決をビデオ画像を使って支援するソフトウェアなどを「映像DXシリーズ」として展開したい考えで、本製品が第1弾になる。

 作業工程トレーサビリティ DX for Milestone XProtectの価格は、オープンプライス。利用するには、Milestone XProtectの導入と「キヤノンMJ XProtectプロダクト保守」への1年以上の加入が必要になる。