衛星データから駐車場用の新規スペースを検出するツールのα版、さくらインターネットが開始

　さくらインターネットの「Tellus VPL」は、衛星データの画像認識により駐車場に利用できるスペースを検索する検知ツール（図1）。同社が経済産業省事業として開発・運用する衛星データプラットフォーム「Tellus」の公式ツールとして、衛星データやアプリケーション、アルゴリズムなどを売買できる「マーケット」機能を使って、まずはα版を無料で提供する。

図1：「Tellus VPL」により衛星データから駐車場用の候補地を解析した結果のイメージ

　Tellus VPLは、AI（人工知能）関連技術の開発・コンサルティングを手掛けるRidge-iと、駐車場予約アプリケーション「akippa」を運営するakippaの3社が共同で研究開発した。

　開発の背景にあるのは、akippaが抱える課題だ。akippaは、利用者がいない月極や個人宅の駐車場、空き地など全国累計4万6000拠点（2021年8月時点）を駐車場として一時利用できるシェアリングサービスを提供している。

　ただ駐車場用の新規スペースの開拓は、地図で探した候補地を担当が現地に出向いて営業するケースも多く、多大なコストがかかる。衛星データから駐車場に適した候補地を見つけられれば、駐車場の新規開拓における営業活動の効率化が期待できるとする。

　Tellus VPLの開発では、さくらインターネットが開発プロジェクトの企画および衛星データの提供を、Ridge-iが衛星データから駐車場の候補地を機械学習・ディープラーニングの技術で検出するプログラムを開発した。
を
　akippaは今後、駐車場開拓パートナー（代理店）と連携し、Tellus VPLを同社ビジネスに本格的に利用していく計画だ。