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テキストデータから個人情報を検出・マスキングする匿名加工用ソフト、アグレックスが発売

DIGITAL X 編集部
2021年9月21日

文章(テキストデータ)に含まれる個人情報や機微情報を検出し、それらをマスキングした文字列に変換する匿名加工用支ソフトウェアをTISインテックグループのアグレックスが2021年9月9日に発売した。匿名加工の作業負担や情報漏洩リスクの削減、およびデータ利用時のプライバシー対応を可能にする。同日に発表した。

 アグレックスの「フリーテキストマスキング」は、フリーテキスト内に含まれる個人情報を検出・マスキングすることで匿名化を図るためのソフトウェア。応対履歴や音声認識テキスト、アンケートの自由記述欄などのテキストデータから、氏名や住所、電話番号やクレジットカード番号、メールアドレスなど検出しマスキングすることで、個人を特定できないようする。

図1:「フリーテキストマスキング」による匿名化の流れ

 匿名化により、改正個人情報保護法が定める「匿名加工情報」「仮名加工情報」として扱え、一定のルール下、本人の同意なく第三者への提供や目的外利用などが可能になる。

 フリーテキストマスキングでは、データクレンジング/名寄せツール「Precisely Trillium」(アグレックス製)や、全国住所マスター「ADDRESS」(同)や姓名辞書など各種マスター製品を使ったデータクレンジングのノウハウに、独自のアルゴリズムを組み合わせることで、個人情報の匿名化の精度を高めているとする。

 匿名化の処理は、オンプレミス環境で実行する。クラウドへのデータのアップロードや業務委託時のデータ連携などを実施する前に匿名化が図れる。

 2017年5月に施行された改正個人情報保護法では「匿名加工情報」の概念が追加された。さらに2022年4月施行予定の改正個人情報保護法では「仮名加工情報」が導入され、匿名化加工がされた情報は事業者での規律が緩和される。

 しかしアグレックスによれば、アンケートなど自由記述欄に含まれる個人情報についてはマスキングを人手で実施している企業が多い。

 フリーテキストマスキングはサブスクリプション型で提供され、利用料金は月額10万円から。使用する端末に応じて変化する。