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スタートアップ企業を対象にした包括的な支援策、中国アリババクラウドが無料クラウド資源などを提供

DIGITAL X 編集部
2021年9月21日

日本のスタートアップ企業を包括的に支援するためのプログラムを中国アリババクラウドが2021年9月9日に開始し、募集を開始した。最大2万米ドル分のクラウド資源を無料提供するほか、ベンチャーキャピタル(VC)の紹介や共同マーケティングの機会などを用意する。同社日本法人が同日に発表した。

 中国アリババクラウドの「AGT(Accelerate Growth Together)プログラム」は、日本のスタートアップ企業を対象にした支援プログラム。アジア太平洋(APAC)地域におけるデジタル人材の育成支援策「Project Asia Forward」の一環で、今後3年間に5000社以上の日本のスタートアップ企業を支援するという。Project Asia Forward全体では、3年間で10万人の開発者と10万社の技術スタートアップ企業に10億米ドルなどを投資する。

 AGTプログラムが提供する支援策は、(1)無料クラウドリソース、(2)マーケットプレイスへの出品、(3)アリババのECや決済との協働、(4)ネットワーキングによる資金調達、(5)事業開発への支援、(6)アリババクラウドとの共同マーケティング、(7)コミュニティーへの参加、(8)トレーニングへの参加の8つである(表1)。

表1:「AGTAccelerate Growth Together)プログラム」の8つの支援
支援策内容
無料クラウドリソースアリババクラウドの各種クラウド資源の最大2万米ドル分の無料提供
構築や移行、評価に関する技術サポートとコンサルティングの無料提供
マーケットプレイスへの出品「アリババクラウド・マーケットプレイス」でのアプリケーションやツールの販売
アリババのECや決済との協働アジア市場における、アリババグループ内のECや決済など各事業とのコラボレーション機会の創出
ネットワーキングによる資金調達マッチングイベントやスタートアップコンテストへの参加や、アリババのベンチャーキャピタル(VC)ネットワークからの資金調達機会の提供
事業開発支援国際取引や地域横断の事業開発のためのビジネスコンサルティングや技術サポート
アリババクラウドとの共同マーケティングアリババクラウドと共同開発したソリューションの販売促進
コミュニティーへの参加定期的に開催されるスタートアップ・ミートアップ・イベントや開発者コミュニティー「AliEaters」への参加
トレーニングへの参加最新のクラウド製品や市場動向、業界規制やコンプライアンス、ケーススタディなどに関する定期的な無料オンライントレーニングやウェビナーへの参加

 なおAGTプログラムの対象になるのは、すでにエンジェル投資家からの出資を受けており、年間売上額が50万米ドル(約5500万円)以下の未上場企業。2021年9月9日より同社Webサイトで申請を受け付けている。