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コロナで消費者はオンラインでの購買体験が優れたブランド優先に、加オープンテキストの調査
新型コロナの感染拡大を受けて、消費者はオンラインでの購買体験が優れたブランド優先になった--。こんな調査結果をコンテンツ管理ツールなどを開発・販売するカナダのオープンテキストがまとめた。世界各国の消費者の半数以上が「個別対応してくれるブランドから今後も再購入すると思う」と回答している。同社日本法人が2021年9月13日に発表した。
加オープンテキストがまとめた『コロナ後のデジタル・エクスペリエンスに関する実態調査』は、コロナ禍でのブランドへの期待の変化やオンラインでの購買体験に関する意識などに関する調査。日本のほか、加、米、英、仏、独、スペイン、イタリア、ブラジル、印、豪、シンガポールの12カ国を対象に2021年4月にオンラインで実施した。回答は2万7000人から得た。
同調査によれば回答者全体の65%が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大前後でブランドが提供すべきデジタル体験の期待値が「変化した」と回答した。「オンライン購買時の体験は非常に重要であり、オンラインでの体験が優れているブランドを優先する」とする各国の回答は50から85%の間に分布し、日本のそれは54%だった(図1)。
日本の消費者の38%は、COVID-19の影響により「デジタル環境のみのビジネスに抵抗がなくなった」と回答している。これはドイツの35%やフランスの34%よりも高い割合だった。
あるブランドを繰り返し利用するには、「消費者ごとに個別最適化されたデジタル・エクスペリエンスが不可欠である」とする回答も、日本は56%と高い(図2)。米国は54%、カナダは46%、フランスは44%、イギリスは43%だった。
「購買時に一般的な対応ではなく、消費者を個別対応してくれるブランドから今後も再購入すると思う」との回答は、インドが77%、ブラジルが74%をはじめ、高い回答率をみせた。ただ、日本だけが42%と50%を下回った。
個別対応を希望する消費者は、いずれの国でも45%以上が「自分の好みを理解してくれていると感じるブランドからしか購入しない」と回答している。
オンラインで商品を購入する際に重視する項目としては、「商品を容易に検索できることが非常に重要である」とする声が強く、いずれの国でも7割前後の回答を得ている。日本は69%である。
オンラインの商品購入に必要な個人情報の提供については、「2回目以降の購入時にブランドのWebサイトが自動入力に対応しており、個人情報を記憶してくれるブランドから購入したい」との回答がグローバルでは53%だったのに対し、日本を含むアジア地域では62%と他地域より高い。
今回の調査結果について、オープンテキスト日本法人の反町 浩一郎 社長は、「消費者とのコミュニケーションや消費者1人ひとりに合わせた購買体験が重要性を増す中で、これまで以上に企業は、データの一元管理とユーザー体験の個別最適化を実現するデジタル・エクスペリエンス・プラットフォームへの投資が求められている」と話している。