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複数サイトの顧客データを共通IDに統合する基盤サービス、凸版印刷が開始
複数のWebサイトに分散している顧客データを統合・管理するための基盤サービスを凸版印刷が2021年9月中旬に開始した。サイトのそれぞれで個別データとして扱われていた顧客情報を1つのIDに統合することでマーケティング施策などを容易にする。顧客に対して、複数サイトに1度のログインでアクセスできる環境も提供できる。2021年9月16日に発表した。
凸版印刷が開始するのは、複数サイトを運営する企業に対し、各サイトで個別に登録・管理されている顧客情報を1つのIDに統合し管理するための基盤サービス。同一人物でありながらデータ上は別々に管理されていた顧客データを統合することで、データ分析やマーケティング施策の効率を高める(図1)。
ID統合の基盤サービスを使えば、企業は自社のWebサイトに会員登録やログイン機能、マイページ機能のほか、顧客が所有するSNS(Social Networking Service)アカウントなどと連携した会員登録/ログインも実装できる。統一したIDで複数サイトにアクセスできるシングルサインオン(SSO)の機能も提供できる。
認証には、認証・認可の標準規格である「OpenID Connect」を採用する。Webサイトの利用規約を更新した際には、再同意を取得する機能も標準で提供する。
ID統合の基盤サービスは、凸版印刷が提供するマーケティングツールと連携しており、同ツールを使ったデジタルマーケティングのための基盤も短期間で構築できるという。
凸版印刷はこれまで、統合IDの基盤サービスと同様の機能を、企業ごとに個別に開発・提供してきた。今回、汎用的な機能を提供するソフトウェアを凸版自身が運用しサービスとして提供するASP(Application Service Provider)型で販売することにした。
ID統合基盤サービスの料金は、要件定義とデータ移行作業を除く初期費用が400万円から、月額利用料はID数による従量課金制で40万円から。