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カメラ映像をAIで解析するための基盤サービス、ソフトバンクが提供へ

DIGITAL X 編集部
2021年10月1日

ネットワークカメラなどの映像をAI(人工知能)技術を使って解析するための基盤サービスを、ソフトバンクが2021年度中に開始する。カメラ本体やAI搭載のエッジデバイス、各種サービスを開発・提供するパートナー企業を募り、システムとして提供できるようにする。2021年9月21日に発表した。

 ソフトバンクが2021年度中に始める「STAION(スタイオン)」は、ネットワークカメラなどの映像をAI(人工知能)技術で解析するための基盤サービス。カメラ映像の解析に必要な環境や機器、通信ネットワークのほか、解析結果を利用する多様なサービスを含めての提供を目指す。

 基盤サービスとしては、カメラ映像をAI搭載のエッジデバイスで処理するほか、クラウド上の映像解析基盤と連携して分析・解析して可視化するまでをカバーする(図1)。映像データの管理とエッジデバイスの一括管理・運用のための機能も用意する。クラウド環境には、パブリッククラウド「Microsoft Azure」(米Microsoft製)を利用する。

図1:「STAION」は、カメラ映像をエッジデバイスとクラウドのそれぞれで解析し可視化する機能を提供する

 カメラには、既設のネットワークカメラも利用できる。ただし、接続インタフェースは、標準化フォーラム「ONVIF(Open Network Video Interface Forum)」が定める規格になる。

 STAIONのサービス開始時には、小売業界向けと医療施設/介護施設向けのサービスも用意する。その後に、工場や駅、空港などに向けたサービスも追加するという。

 小売業界向けでは、顧客属性に応じてコンテンツを切り替えるサイネージや、陳列棚の品切れ検知、入店している顧客数などからレジの待機人数予測などを予定する。医療施設/介護施設向けには、施設利用者の転倒を検知しスタッフに通知するサービスなどを予定する。

 業種・業態別サービスのほか、カメラやAIエッジデバイスなど開発・提供するパートナー企業を募集する。そのための「STAIONパートナープログラム」を2021年9月21日に立ち上げた。

 パートナー企業は、(1)AIエンジンパートナー、(2)デバイスパートナー、(3)コンサルティング・SIパートナーの3カテゴリーに分ける。すでに11社が参加を予定している(表1)。

表1:「STAIONパートナープログラム」に参加予定の企業
カテゴリー企業名
AIエンジンパートナーAWL、台湾Gorilla Technology日本法人、日本コンピュータビジョン、ニューラルポケット
デバイスパートナー米NVIDIA日本法人、米Qualcomm Technologies、米Thundercomm日本法人、パナソニックi-PROセンシングソリューションズ
コンサルティング・SIパートナーSBエンジニアリング、日本マイクロソフト、パナソニック ネットソリューションズ