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Suicaの利用履歴をクラウド連携し旅費精算を自動化するサービス、コンカーが開始

DIGITAL X 編集部
2021年10月1日

JR東日本のICカード「Suica」の利用履歴をクラウド連携し旅費精算を自動化するサービスを、経費管理などのコンカーが2021年10月以降に開始する。旅費精算に必要なデータの入力やチェックのための業務負荷を軽減できるという。2021年9月22日に発表した。

 米SAP Concur日本法人、コンカーが始めるのは、JR東日本のICカード「Suica」の利用履歴データを利用する旅費精算サービス(図1)。経費精算・管理のクラウドサービス「Concur Expense」の有償オプションとして提供する。これまでもカードリーダーや専用端末を介して利用履歴データを取り込めたが、新サービスではSuicaの利用履歴データはクラウド側で自動で連携される。

図1:「Suica」の利用履歴データを経費精算・管理クラウドサービス「Concur Expense」に自動で連携する

 新サービスにより、旅費精算の入力や、承認者や経理部門によるチェックのための業務負担を軽減できる。タクシーなどを利用した際も、Suica利用履歴データを「デジタル明細」として利用することで領収書やレシートの受領が不要になる。立て替え経費の精算における紙の扱いを削減できる。

 対象になるSuicaは、記名式の「My Suica」(一部対象外あり)と、スマートフォンで利用できる「モバイルSuica」。対象カードを事前に登録することで、Suicaの利用履歴データをSuicaデータサーバー経由でConcur Expenseに自動で連携させる。最短で乗車翌日にはデータが反映されるという。ただし、定期券区間の乗車履歴や物販履歴は対象外だ。

 新サービスは、Concur Expenseを2021年10月以降に新規に利用する企業に対しては新サービスの準備が整い次第、順次提供を開始する。既存のConcur Expense利用企業には2022年から提供する予定である。

 コンカーによれば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でテレワークが浸透し出社日数が減ったことから、通勤交通費を実費精算に切り替える企業が増えている。一方で、その精算における正確性向上や業務負荷軽減へのニーズが高まっている。

 なおConcur Expenseでは、交通系ICカードのほか、各種法人カードやスマートフォン用QRコード決済アプリケーションなどとのデータ連携も図っている。