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マスターデータの管理サービス、日本テラデータが開始
マスターデータを管理するためのクラウドサービスを米テラデータの日本法人、日本テラデータが2021年9月29日に開始した。散在するマスターデータを統合し、企業内で唯一信頼できるデータとして提供できるようにする。同社のデータ基盤「Teradata Vantage」から提供する。同日に発表した。
日本テラデータが開始した「Teradara Master Data Management(MDM)」は、複数システムに存在するマスターデータを統合・管理するためのクラウドサービス。本来あるべき“信頼できる唯一データ(Single Source of Truth)”としての提供・利用を可能にし、データ分析における結果の精度や信頼性の低下を防ぐ。
Teradata MDMでは、クラウドやオンプレミスを含む社内のシステム環境を対象にマスターデータを管理する。単一ドメインのマスター管理からマルチドメインのマスターデータ管理までを1つのリポジトリで実現する。
データの取得やクレンジング、標準化によりマスターデータを整備するほか、日常業務で発生するトランザクションデータを管理し、マスターが持つコードセットやマスターの階層構造を検証もする。これにより、マスターデータのドメイン情報やマスター項目の内容を示すリファレンスデータを格納するデータベースの構築を不要にする。
Teradata MDMはこれまで、英語版でのみ提供されてきた。今回、ユーザーインタフェースをはじめ主要コンポーネントを日本語化し、日本国内での販売を開始した。マスター登録や、承認ワークフロ―の実行、メールでのアラート通知などを直感的に操作できるとしている。
日本テラデータによれば、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、保有する全データを対象にした、より高精度なデータ活用および高度なデータ分析の重要性が高まっている。その推進には、信頼できる唯一のデータを管理するマスターデータ管理が必要だ。
ただ一方で、データベースやデータレイクの乱立によるデータのサイロ化がマスターデータ管理の障害になっている。目的別に設計されてる各システムでは、マスターデータも個別に設計されているためだ。特にパッケージソフトウェアを利用して構築されたシステムでは、それが顕著になるという。