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複数のビル設備を遠隔監視/制御するためのクラウドサービス、富士通が開始

DIGITAL X 編集部
2021年10月6日

複数のビルを対象に、電力や空調、照明などの設備を遠隔から監視/制御するためのクラウドサービスを、富士通が2021年9月29日に開始した。最大100棟に対応し、常駐管理者が不在のビルの管理や、休日/夜間の対応、省エネに向けた設備コントロールを支援する。同日に発表した。

 富士通の「Futuric/CL」は、100棟までの複数ビルを対象に、電力や空調、照明などの設備を監視/制御するためのクラウドサービス(図1)。設備の稼働状況やエネルギー使用量を遠隔地からリアルタイムに把握/制御できる。休日や夜間の対応などを含め、管理者の人手不足解消につながるとする。

図1:「Futuric/CL」では、複数ビルの設備を遠隔から監視/制御できる

 対象設備は、ビル用の通信規格「BACnet」に対応する各種メーカー製のシステム。稼働状況の可視化に加え、無駄な空調や照明などを遠隔制御することで、エネルギー消費量の削減が図れる。エネルギー消費量をゼロにする「ZEB(Net Zero Energy Building)」の達成を支援できるという。

 管理画面としては、温湿度や電力量の傾向を常時監視する「トレンドグラフ」や、設備機器の制御やスケジュール運転などを一元管理できる「統合建屋ダッシュボード」などを用意する(図2)。設備の異常などの警報を検知した際は、Futuric/CLにアクセスしているブラウザの起動状態に関わらずPCから警報音を発する。

図2:設備機器を一元管理できる「統合建屋ダッシュボード」の画面例

 管理対象のビルには、クラウドとの通信が不通になるなどのトラブルに備え、現地で操作するためのバックアップ端末を設置できる。

 Futuric/CLの利用料金は、設備管理点数が最大200点の「ライト」が月額7万7000円(税込、以下同)、最大3000点の「スタンダード」が月額44万円である。2024年度末までに140社への導入を目指す。