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金融機関を対象にしたAPI連携のためのサービス、CTCが開始
金融機関を対象にAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)連携を可能にするためのクラウドサービスを伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が2021年10月6日に開始した。セキュリティレベルを保ちながらデータ連携を実現する。同日に発表した。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「API連携ソリューション」は、金融機関を対象にデータ連携に必要な機能をAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)として提供するクラウドサービス。APIへのアクセスを認可するサービス「Authlete」(Authlete製)を利用することで、データ連携のセキュリティ共同を高めるという。
例えば、FinTech系アプリケーションが銀行が持つデータを利用する場合、アクセス要求単位に、口座残高や入出金履歴の照会、振込・決済などの権限を付与し、アクセス可能な時間も制限する。不正な利用が発生した場合でも、アクセスに有効期限と機能制限があるため被害を最小限に抑えられるとしている。Authleteは、API連携のための技術仕様「FAPI(Financial-grade API)」の認定を受けている。
CTCは、Authleteとは別に、APIの利用状況分析やトラフィック管理などを実現するプラットフォーム「Apigee」(米Apigee製)を扱っている。ApigeeとAuthleteを組み合わせることで金融機関向けのAPI連携サービスとして提供する。
金融機関にはAPIの提供が義務付けられている。CTCによれば、金融機関とFinTech企業の間でデータ連携が進み、ネット上で家計簿や会計管理ができる金融サービスが広がっている。一方で、第三者からの不正アクセスや情報漏えい・改ざんなどのリスクが高まる傾向にある。
API連携ソリューションの利用料金は月額10万円(税抜)から。API公開を進める金融機関を中心に3年間で20社の受注を目指す。