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小売店向けロボットが店頭の棚の陳列状況を画像から把握する機能、日本ユニシスが提供開始

DIGITAL X 編集部
2021年10月13日

小売店用ロボットが、店頭棚の陳列状況を画像解析で把握できるようにする機能を日本ユニシスが2021年10月7日から提供している。ロボットが店内を巡回し、店舗の棚陳列状況を数値化する。同日に発表した。

 日本ユニシスは、小売店の店内業務を代行するロボット「RASFOR」を2020年12月から提供している。今回、そのRASFORに店内の棚の陳列状況を可視化する「棚割実態把握機能」を追加した。これまでは、棚に表示された売価やPOPの期限、および品切れの有無をチェックする機能を提供してきた。

 棚割実態把握機能では、RASFORが撮影した棚の画像をAI(人工知能)技術で解析し、棚の陳列状況を画像と数値データにして可視化する(図1)。具体的には、棚割情報と品切れチェック情報、売価チェック情報の3種類だ。業務システムと連携すれば、商品情報を紐付けた出力が可能になる。売場の実態調査を軽減しながら、棚割や売り場改善のためのデータを得られる。

図1:棚割実態把握機能は、棚の陳列状況を画像と数値データにして可視化する

 日本ユニシスによれば、小売業では、販売実績となるPOS(販売時点情報管理)と商品の棚割計画はデータ化され、各店舗売上高や商品陳列計画を本部が把握している。ただし、商品の陳列実態は、視察や店舗従業員が写真撮影し報告するなど人手に頼っており、正確なデータを適時に収集できておらず、実態と紐付けた売上増減の要因分析ができていない。

 小売業の本部にとって店舗の棚陳列状況の把握は、陳列在庫切れによる売り上げロスの防止など売り上げに直結する。