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チャットボットでの回答を取説やマニュアルなどから抽出・要約する機能、NTT Comが提供

DIGITAL X 編集部
2021年10月25日

チャットボットにおける回答内容を、事前に用意したFAQ(よくある質問と答)からだけでなく、取扱説明書やマニュアルなど抽出し要約して用意する機能をNTTコミュニケーションズ(NTT Com)が2021年10月20日から提供している。チャットボットの回答率およびFAQデータの作成・更新作業の効率を高められるという。2021年10月18日に発表した。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、AIチャットボット「COTOHA Chat & FAQ」を提供してきた。今回、同チャットボットのオプション機能として「自動回答抽出オプション」の提供を開始した。取扱説明書やマニュアルなどの文書から回答に該当する箇所を自動で抽出し、要約して回答できるようにする(図1)。FAQ(良くある質問と答)の整備にも利用できる。

図1:AIチャットボット「COTOHA Chat & FAQ」における「自動回答抽出オプション」の位置付け

 自動回答抽出オプションの流れは、こうだ。まずNTTグループが持つ機械読解技術を使って、問い合わせ者の質問の意図を理解し、対象となる取説やマニュアルなどから質問の答えに相当する箇所を抽出する。

 抽出した文章は「COTOHA API」の要約API(アプリケーションプログラミングインタフェース)と類似度算出APIを使って要約する。同時に、文章に含まれる単語の意味情報から類似度を算出し、重複内容を省いたうえでオペレーターのチャット用画面に表示する。抽出箇所が含まれる文書のサムネイル画像を併せて表示することで、周辺情報を含めた回答ができるとしている。

 自動回答抽出オプションで抽出した回答は、FAQには登録されていない情報が含まれることがある。同内容を基にFAQデータを作成/更新すれば、作業負荷の削減につながる。抽出した回答内容をFAQに自動で追加する機能の提供も予定する。

 自動回答抽出オプションの利用料金は、初期費用が60万円(税別、以下同)。抽出対象の文書データファイルを変更する際は1件ごとに10万円がかかる。月額利用料は7万8000円からで、文書のデータ容量などにより変動する。別途、COTOHA Chat & FAQの利用料がかかる。