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IoTデータを複数のクラウドで利用するための通信サービス、NTT Comが強化

DIGITAL X 編集部
2021年10月26日

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)データを複数のクラウドで利用するための通信サービスをNTTコミュニケーションズ(NTT com)が2021年10月20日に開始した。画像や映像などの大容量データを安価に収集したり、クラウドに閉域網で通信したりを可能にする。2021年10月18日に発表した。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、データ利用基盤として「Smart Data Platform(SDPF)」を提供している。今回、SDPFのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)向けサービスとして通信環境を強化した。IoT環境での利用が広がる画像や映像といった大容量データに対応するほか、データの蓄積・活用に合わせて複数のクラウドとの連携を容易にする(図1)。

図1:データ利活用基盤「Smart Data Platform」のIoT向けサービスにおける強化点

 強化した通信サービスは、(1)IoT向け無線データ通信サービス「IoT Connect Mobile Type S」への「上り特価プラン」の追加、(2)マルチクラウド対応「IoT Connect Gateway」での接続先の拡大、(3)IoT基盤「Things Cloud」の接続先の拡大の3つである。

 IoT Connect Mobile Type Sの上り特価プランでは、IoTセンサーからクラウドにデータを送信する上りの月間上限容量に3ギガから500ギガバイトまでのコースを用意した。最小の上り3ギガバイト/下り500メガバイトのコースの月額利用金が1020円(税別、以下同)、プラン最大の上り500ギガバイト/下り1ギガバイトのコースは9200円である。

 IoT Connect Gatewayの接続先として追加したのは、IoT基盤のThings Cloudのほか、米Googleの「Google Cloud Pub/Sub」、米Microsoftの「Azure Event Hubs」、米Amazon.comの「AWS Lambda」、および汎用のHTTP/HTTPSサーバである。これまでは「Google Cloud IoT Core」「Azure IoT Hub」「AWS IoT Core」に接続していた。

 接続時に必要なる認証情報などはネットワーク側で一括して設定・管理できるため、大量のIoTデバイスを接続する場合でもシステムの構築・運用負荷を軽減できるとしている。IoTデバイスの設定作業を軽減する機能や、センサーデータを暗号化する機能も用意する。

 Things Cloudでは今回、閉域網による接続サービス「Flexible InterConnect(FIC)」に接続できるようにした。各種クラウドとのデータのやり取りにおける安全性を確保する。

 IoT Connect GatewayやFICの利用料金は要問い合わせとしている。