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地域経済を支援するデジタル通貨のクラウドサービス、NECソリューションイノベータが発売

DIGITAL X 編集部
2021年10月27日

自治体や地域がデジタル通貨を発行して地域経済を支援するためのクラウドサービスをNECソリューションイノベータが2021年10月19日に開始した。デジタル通貨とスマートフォン用アプリケーションを使って地域を応援するコミュニティの形成を促す。同日に発表した。

 NECソリューションイノベータの「NEC 応援経済圏構築プラットフォーム」は、地域限定のデジタル通貨を発行・運用するためのクラウドサービス(図1)。スマートフォン用アプリケーションを使って地域を応援するコミュニティの形成を促し、地域の活性化を支援する。金融機関向けシステムの構築で得た知見やノウハウを生かしているという。

図1:「NEC 応援経済圏構築プラットフォーム」のサービス概要

 NEC 応援経済圏構築プラットフォームでは、ブロックチェーン技術を使って地域に独自のデジタル通貨を流通・活用するための環境を構築する。デジタル通貨は、地域振興券や地域通貨、健康ポイントやエコポイントなど、利用目的に合わせた形態で発行できる。

 一般利用者は、クレジットカードや現金といった決済方法でデジタル通貨を購入・チャージができる。オンラインでの契約確認(スマートコントラクト)により、入金額を自動的にデジタル通貨に変換・利用することも可能だ。

 スマホアプリは、地域の活動や企業・団体のニーズに合わせてカスタマイズできる。同アプリ上では、一般利用者が「寄せ書き機能」により地域活動を応援したり、スポーツチームのファンが好きな選手のアバターといったデジタルコンテンツを購入して応援したりと、様々な手段で地域や企業、団体を応援できるとしている。

 テンプレートとしてスポーツ/エンターテインメント用と地域活性化用を用意する。2022年以降、従業員のエンゲージメント強化を対象にした組織活性化用と、EC(電子商取引)機能を提供するD2C (Direct to Consumer)用も用意する予定だ。

 すでにB.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム「富山グラウジーズ」が2021年2月から、ファンとのエンゲージメント強化やスポンサーネットワークの拡大などを目的に本プラットフォームを利用。2021年10月からは東京都の葛飾区商店街連合会が「かつしかデジタルプレミアム付き商品券(かつしかPAY)」に採用している。

 NECソリューションイノベータによれば、人口減少や過疎化の進展、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、多くの地域や企業、団体では新たな活力を生み出すことが喫緊の課題になっている。だが人材や技術、知見、資金等の不足から様々な課題は直面している。具体的には、新たな活動に取り組めない、活動の存続が厳しい、支援したい活動や企業があっても支援を広げるためのネットワーク形成が難しいなどだ。

 NEC 応援経済圏構築プラットフォームの利用料金は、スポーツ/エンターテインメント用が年額30万円(税別、以下同)からで、ほかにアプリでのデジタルコンテンツ売り上げと広告収入についてはレベニューシェアする。後者は月額30万円からである。今後3年間で市区町村や商店街、スポーツチームなどを中心に60団体への導入を目指す。