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データを暗号化したまま検索するためのソフトウェア、MDISがクラウド用に開発

DIGITAL X 編集部
2021年11月10日

データを暗号化したまま検索するためのソフトウェアを三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)が開発した。クラウドサービスとして使うためのソフトウェアライブラリーとして2022年3月を目標に提供を開始する。クラウドサービスを介した情報共有における情報漏えいなどを防げるとする。2021年10月28日に発表した。

 三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)が開発した「MistyGuard<検索可能暗号>Cizoux Lib」は、データを暗号化したまま検索するためのソフトウェアライブラリー。同社の「検索可能暗号(秘匿検索)」をクラウドサービスとして実装するための製品として2022年3月を目標に提供を開始する。

 Cizoux Libを組み込んだクラウドでは、データの安全な共有が可能になるため、情報流出リスクへの懸念からクラウドサービスの利用を限定している金融や医療などの分野でも利用しやすくなるとする。Webアプリケーションに組み込めば、種々の業種・業務システムにも適用できる。

 Cizoux Libは、暗号鍵をデータ所有企業が管理し、暗号化したデータのみをクラウド側で保有する仕組み。クラウドサービスの管理者は暗号鍵を持たないため復号ができず、クラウドからの情報漏えいを防止できる(図1)。

図1:「MistyGuard<検索可能暗号>Cizoux Lib」では、暗号鍵をデータ所有企業が管理し、クラウド上には暗号化したデータだけを置く

 検索時のキーワードや結果も暗号化することで、検索内容の漏えいも防ぐ(図2)。検索は、自由文形式で記載されたテキストを対象に、文字列を指定した部分一致検索ができる。

図2:検索のキーワードや結果も暗号化することで検索内容の漏えいを防ぐ