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工場内のメーター群を自動で読み取るためのサービス、セイコーソリューションズが提供へ

DIGITAL X 編集部
2021年11月17日

工場内にあるメーターを自動で読み取るためのサービスを、セイコーソリューションズが2021年度中に開始する。メーターの指針値に加え、各種センサー情報も一括して収集・管理する。各種業務の無人化・自動化に向けた映像解析のサービス群の第1弾として提供する。2021年11月2日に発表した。

 セイコーソリューションズは、業務の無人化・自動化に向けた映像解析サービスを「エッジAI IoTゲートウェイソリューション」として2021年度中に開始する計画だ。その第1弾として、工場におけるメーター群の読み取り業務自動化するサービスを提供する。メーターの指針値をカメラで撮影し、画像認識技術によりデータ化し、クラウド上で可視化する(図1)。

図1:「エッジAI IoTゲートウェイソリューション」の第1弾として工場内のメーター読み取りサービスを提供する

 メーターの指針を読み取るために、現場には「エッジAI画像認識IoTゲートウェイ」を設置する。ゲートウェイ上で、深層学習を用いたAI画像解析システムを動作させ、画像から指針値を読み取り、必要なデータのみをサブスクリプション(購読)型で提供する「エッジAI基盤クラウドサービス」に送信する。

 ゲートウェイは遠隔から管理・運用でき、学習済みAIモデルの管理・配信にも対応する(図2)。また、工場内にある各種センサーのデータも一括で収集し、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)データとしての集約・分析を可能にする。

図2:メーターの指針値は「エッジAI画像認識IoTゲートウェイ」上で動作する画像認識AIシステムで読み取る

 ゲートウェイとクラウド間の通信には、閉域網のモバイル通信を用いることでセキュリティを確保する。

 セイコーソリューションズによれば、製造現場では基幹システムに接続できないような旧式メーターが少なくないが、コストやメンテナンス事情から入れ替えが困難だ。離れた場所や危険な場所にあるメーターも担当者は毎日巡回して確認しているが、大きな負担になっている。

 「エッジAI IoTゲートウェイソリューション」としては今後、映像データに基づく人数のカウントや、危険区域への立ち入り回数の計数など、各種情報の集約と分析によって業務効率を高められる仕組みとして提案していく考えだ。

 例えば、流通業における大型店舗における画像による商品検索システムとしても利用できるとする。顧客が持参した商品を撮影し、その画像から商品を特定することで、商品名や店内の陳列位置、在庫状況などを店頭ですぐに確認できるようになるという。