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AIが動作するエッジデバイスでセキュリティを確保するためのパッケージ製品、サイバートラストが発売
AIソフトウェアが動作するエッジデバイスにおいて、セキュリティの確保に必要な機能を集めたパッケージ製品を、サイバートラストが2021年11月4日に発売した。国際規格に対応した認証機能やオンラインでのアップデート機能などを搭載でき、エッジデバイスの製品ライフサイクルの長期化を図る。同日に発表した。
サイバートラストの「EM+PLS(イーエムプラス)」は、AI(人工知能)ソフトウェアを動作させるエッジデバイスにおけるセキュリティ確保を対象にしたパッケージ製品。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)関連サービスや技術要素を組み合わせることで、開発・運用時の負担を軽減しながら、エッジデバイスの長期使用を支援する。
具体的には、長期のサポートを提供している組み込み用OS「EMLinux」に、認証機能「Secure IoT Platform」や、遠隔からのアップデート(OTA:Over The Air)機能、セーフリスト防御策などを組み合わせる(図1)。認証機能は、IEC62443などのサイバーセキュリティの国際規格に対応する。
また今回、2020年に提携したクアドリックが開発する低消費電力のエッジAI用のM.2 PCIeカード「quadric dev kit」も発売した。EM+PLSからも利用できる。統合開発環境「quadric SDK」の90日評価ライセンスを2021年12月24日まで無償で提供する。
サイバートラストによれば、データ処理をエッジデバイス側でも実行する「エッジAIコンピューティング」の利用が拡大しており、エッジ向け推論エンジンの開発や最適化、エッジデバイスの開発から導入・保守・更新までの対応が求められている。
さらに、エッジデバイスの運用では、法制度や国際規格がセキュリティの観点から義務化しているデバイス認証やモニタリングに加え、推論エンジンの精度のモニタリングと更新が必要になる。結果、データサイエンスとデバイスへの実装技術などマルチスキルなエンジニアの確保が必要になるなど、開発・運用現場の不可が増している。