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画像認識システムをノーコードで開発するためのワークステーション、NTTPCがALBERTとの協業で発売

DIGITAL X 編集部
2022年1月6日

画像認識のためのAI(人工知能)システムをノーコードで開発するためのワークステーションを、NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)が2021年11月25日に発売した。AI開発のALBERTとの協業でAIシステムの開発・運用環境を設定ずみのため、製造業における検品・検査や異常検知のためのシステムの内製化が可能になるという。同日に発表した。

 NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)の「タクミノメ」は、画像認識技術を使ったAI(人工知能)システムを開発・実行するためのワークステーション。AI開発のALBERTが持つAI/画像認識ツールを搭載し、ノーコードでのAIシステム開発を支援する(図1)。

図1:画像認識システム開発用ワークステーション「タクミノメ」の位置付け

 画像認識では4つのモデルを用意する。(1)画像中の主要な被写体を識別する「画像分類」、(2)正常な状態から外れた部分を検知する「異常検知」、(3)画像内から必要な対象物を矩形で検出する「物体検出」、(4)画像内から必要な対象物をピクセル単位で検出する「領域検出」だ。これらを使うことで、例えば製造業における検品・検査や異常検知のためのシステムを開発する。

 画像認識モデルでは、識別根拠となった領域(注視領域)を重要度に応じ強調表示するヒートマップによる可視化ができる。ブラックボックス化していた識別根拠を把握することで画像認識モデルの精度を高められるとしている。

 学習に必要な教師データを作成するアノテーションから、その教師データを使った学習、推論の実行・比較、デプロイまでに必要な機能も提供する。

 NTTPCによれば、人手不足やスキル継承、品質の平準化などの課題を背景に、製造業における検品・検査や異常検知といった用途など、様々な産業で目視より正確かつ効率的な手法としての画像認識システムの需要が高まっている。ただ、システム開発においては、AIシステムの動作環境やデータの整備など開発・運用環境の整備自体が、専門家不在の企業では課題になっている。

 NTTPCとALBERTは、NTTPCが展開するAIコラボレーションプログラム「InnovationLAB」を通じて協業することになったという。