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意思決定を自動化するためのAI導入支援サービス、NECが強化

DIGITAL X 編集部
2022年1月7日

企業における意思決定の自動化を図るためのAI(人工知能)技術の導入支援サービスをNECが強化し、2021年11月26日に開始した。多くの選択肢の中から最適な意思決定案を選び出す業務を対象に、負荷の軽減やスピードの向上を図る。同日に発表した。

 NECの「数理最適化導入コンサルティングサービス」は、AI(人工知能)技術など最適化技術の導入支援サービス(図1)。従来は最適化が難しかった業務における意思決定の自動化を図る。業務改革や新事業の創出を目標に、NEC独自の最適化技術を適用した際の事業ビジョンやコンセプトの企画や、AI活用シナリオの検討、アクションプランの策定などを支援する。

図1:NECの最適化関連事業の全体像

 すでに提供している「AI活用仮説検証サービス」を併用すれば、AI技術の導入効果を実データを用いて検証することで、適切な最適化技術の導入を短期間で実現できるとしている。

 最適化技術として今回、「オンライン最適化技術」を追加した。不確実な環境下でもインタラクティブな最適化に利用する。これまでは「量子コンピューティング技術」と、熟練者の意図を学習し意思決定を模倣する「意図学習技術」を用意していた。

 NECによれば、機械学習技術の進化に伴って、AI技術によるデータ分析による高精度な予測が可能になる中、予測した情報に基づく意思決定の自動化を図る最適化技術が注目されている。ダイナミックプライシングやシフトスケジューリング、配送計画やパーソナライズ広告、レコメンドの最適化などへ適用するためだ。

 NEC自身の事例では、従来1年近くかかっていた最適化のモデル化が意図学習技術を利用することで、約10分の1の期間で実現したという。

 NECは、最適化関連事業で2025年度までに100億円の売り上げを目指す。