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リクルートスタッフィング、派遣スタッフの“笑顔”をスマホアプリでトレーニング

DIGITAL X 編集部
2022年1月21日

リクルートスタッフィングは、スマートフォンを使った派遣スタッフの表情トレーニングを2021年10月から開始している。派遣スタッフが、それぞれに都合の良い時間と場所で“笑顔”をトレーニングできるとする。スマホアプリを共同開発したシーエーシー(CAC)が2021年11月30日に発表した。

 人材派遣業のリクルートスタッフィングでは、多様な働き方を推進する一環で、派遣スタッフに対し“笑顔”でいることを推奨している。「笑顔でいることが、就業先でのコミュニケーションを円滑にし、自分らしく働ける」との考えだ。

 その一環として2021年10月、笑顔をトレーニングするためのスマートフォン用アプリケーション「心sensor for Recruit Staffing」の提供を開始した。
感情認識ができるAI(人工知能)システムを搭載し、表情から笑顔かどうかを採点する(図1)。

図1:「心sensor for Training」(PC版)の画面例

 笑顔トレーニングには(1)練習モードと(2)採点モードとがある。練習モードでは、第三者に自分の表情がどう見えるかを示し、好感度が高い笑顔を5秒間キープする練習ができる。採点モードでは、動画教材に合わせ画面に向かって話せば、そのときの表情をAIシステムが分析し、アドバイスを表示する。

 同社は2019年10月から、PC用の笑顔トレーニングシステム「心sensor for Training」を導入し、派遣スタッフの研修エリアに設置し、利用してきた。しかし、コロナ禍の影響で研修エリアでの集合研修が困難になり、アプリの利用機会が大幅に減っていた。

 そこで今回、PC用アプリケーションをスマホアプリにカスタマイズすることで、派遣スタッフが場所や時間にとらわれずにトレーニングができるよう
にした。

 感情認識AIには「Affdex(アフデックス)」(米Affectiva製)を使っている。顔の筋肉の動きから感情を判断している。感情としては、怒り、軽蔑、嫌悪、恐怖、喜び、悲しみ、驚きの7種類を、表情としては21種類に分類できるという。好感度と反感度、表情の豊かさも分析できるとする。リクルートスタッフィングではさらに、笑顔、真剣、お詫び、好感」などの指標を加えている。

 スマホ用アプリの開発はCACに委託した。CACは今後、感情認識AIを他用途にも展開したい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名リクルートスタッフィング
業種サービス
地域東京都中央区(本社)
課題集合研修ができないなか、派遣スタッフに表情作りのトレーニングを実施したい
解決の仕組み感情認識AIを搭載したトレーニングアプリケーションをスマートフォン用にカスタマイズ、いつでも、どこでもトレーニングできるようにする
推進母体/体制リクルートスタッフィング、CAC
活用しているデータ派遣スタッフの顔の画像
採用している製品/サービス/技術感情認識AI「Affdex(アフデックス)」(米Affectiva製)
稼働時期2021年10月