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屋外広告物の劣化を10年以上遠隔監視するサービス、朝日エティックが発売

DIGITAL X 編集部
2022年5月4日

看板の傾きや振動などから屋外広告物の劣化状態を把握するサービスを、朝日エティックが2022年2月1日に発売した。東京都立産業技術研究センター(都産技研)と共同開発した遠隔監視システムを使って、屋外広告物を10年以上、常時監視する。都産技研が同日に発表した。

 朝日エティックが販売する「Signit(サイニット)」は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術を使って看板など屋外広告物の劣化状態を遠隔から常時監視するサービス(図1)。看板の傾きや振動、看板内の明るさなどから劣化状況を把握する。大きな傾きや振動を検知した際は関係者にアラートメールを送信し事故の防止につなげるという。

図1:「Signit」ではIoT技術で看板の傾きや振動から屋外広告物の状態を遠隔から常時監視する

 必要なデータは小型センサーボックスで収集する。センサーボックスは傾斜センサーや振動センサー、光センサーなどを備え、内蔵電池で動作する。収集したデータは、低消費電力で長距離通信ができる「LPWA(Low Power Wide Area)」通信によりクラウドに送る。

 Signitの遠隔監視システムは、東京都立産業技術研究センター(都産技研)と、公募型共同研究として共同開発した。同研究は、中小企業の5G(第5世代移動通信システム)やIoT、ロボットの普及促進事業の一環で、IoTを使った生産性向上やIoT関連の製品開発を支援するものだ。

 都産技研によると、屋外広告物は屋外に長期間さらされ劣化や破損などが発生するが、適切にメンテナンスされず、損傷後もそのまま放置され安全性や機能が損なわれる問題がある。