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次世代プラットフォームを検証する産学共同オープンラボ、京都大学がNTT西日本と設立

DIGITAL X 編集部
2022年5月19日

次世代データプラットフォームを検証するためのオープンラボを京都大学が2022年6月、NTT西日本と連携して開設する。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)センサー網やローカル5G(第5世代移動通信システム)などの技術の実証から、新たなビジネスの開発、人材育成までに取り組む。2022年2月17日に発表した。

 京都大学が2022年6月に開設する「Platform Initiative Lab」は、次世代データプラットフォームの基盤技術を検証するためのオープンラボ(図1)。NTT西日本と連携し、次世代データプラットフォームの実証実験環境を構築し、大学発のアイデアや最先端の研究成果と、企業が強みとする技術、NTTの最先端技術を融合し、研究・開発から実証だけでなく、新たなビジネスの開発やプラットフォームの構築に関わる技術者の育成にも取り組む。

図1:「Platform Initiative Lab」では、次世代プラットフォームに関わる実証実験のための環境をワンストップで提供する

 Platform Initiative Labが備える設備には、ワイヤレスIoT Internet of Things:モノのインターネット)センサー基盤、ローカル5G第5世代移動通信システム)無線局設備、IaaS(Infrastructure as a Service)やデータ処理基盤など。農業や医療、防災などの分野で、現場から取得したデータを分析したり、分析結果に基づき各種機器を制御したりを検証できるとしている。

 ラボは、京都大学の吉田キャンパス(京都市左京区)と、NTT西日本の「NTT WEST i-CAMPUS」(大阪市都島区)の2か所に設置する。共同研究・開発・実証に向けては、各専門分野の有識者と産学官で共創できる環境を用意する。運営は、プラットフォームの構築について学ぶ「京都大学プラットフォーム学卓越大学院プログラム」と連携して実施する。

 京都大学によれば、国内の情報通信分野では、5Gの本格的な展開により、データを利用した地域課題の解決やイノベ―ションの創出が期待されている。海外では「Beyond5G/6G」として次世代情報通信基盤の研究開発が進んでいる。情報社会のさらなる進化のためには、社会に存在する種々のデータを相互に連携させるプラットフォームの構築が待たれている。