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CIOの5割強が現行システムの半分以上の入れ替えを希望、米レノボの調査
CIOの半数強は現行システムの半分以上の入れ替えを望んでいる--。こんな実状が米レノボが実施した調査から浮かんできた。背景には「CIOの役割がICTの管理以外にも拡大」していることがある。2022年3月17日(現地時間)に発表した。
米レノボの『Tuning into today’s CIOs』は、CIO(最高情報責任者)が抱える課題や現状認識を国際調査したもの。従業員数が250人以上の企業や組織のCIO、525人を対象に2021年12月6日から同12月21日にかけて実施した。対象にした国は、中国、日本、シンガポール、英国、米国で、それぞれからほぼ同数の回答を得た。
調査結果によると、CIOの57%が自社システムについて「最初からやり直しても良いなら、システムの半分以上を入れ替えたい」と回答した。21%は、「ほぼすべてを入れ替えたい」とした。多くのCIOが、現行システムに対し改善の余地があると感じていることが分かる。
背景には、「2年前と比べてCIOが解決すべき課題が大きくなっている」ことがある。CIOの82%が、そう回答した。AI(人工知能)や自動化ツールの拡大、リモートワークとそれを前提とした遠隔地での人材獲得などが、その理由である。
結果、CIOの90%が「自身の役割がICTの管理以外にも拡大した」とする。増加した業務としては、「データ分析・事業報告」が56%で最も多かった。それに「持続可能性・ESG」(45%)、「多様性」(42%)、「人事・人材獲得」(39%)、「販売・マーケティング」(32%)が続く。
米レノボのソリューション&サービス・グループ担当プレジデントのケン・ウォン氏は、「今日のCIOの業務は、組織のミッションコントロールであり、その役割は過去2年から劇的に変化した」と語る。
リモートワークに関しては、CIOの63%が「自社システムにおいてDaaS(Device as a Service)を前年より多く利用している)とした。今後2年間では、新たなアズ・ア・サービス(XaaS:X as a Service)の追加を「必ず検討する」または「恐らく検討する」とするCIOが92%に上る。
今後5年間では、CIOの40〜60%が「多種多様なICTにまつわる問題解決をベンダーに依拠する」と予想した。組織のフットワークの向上、セキュリティの確保、テクノロジーの構成・導入・保守の簡素化、コストの最適化といった課題が山積されているためだ。
ベンダー依存に対しCIOの80%は、「自社システムがベンダーのソリューションと効果的に融合されており、全体で見れば生産性が向上している」としている。