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持続可能な街づくりのためのデータ活用基盤、NTTコムウェアが提供

ANDG CO., LTD.
2023年1月23日

街の環境負荷低減と運用効率を高めるためのデータ活用基盤をNTTコムウェアが2022年10月4日から提供している。データに基づき、街やビルの持続可能性や街区などの開発・運営者の運用効率につながる各種サービスの提供を可能にする。同日に発表した。

 NTTコムウェアの「GreenUs(グリナス)」は、街区やビルを対象にした各種オンラインサービスを提供するためのデータ活用基盤。街の持続可能性や魅力につながるサービスや、開発・運営者にとっての経済的な価値につながるサービスなどの提供を可能にする(図1)。データを活用し、街区の環境負荷を低減するとともに運用効率を高められるという。

図1:NTTコムウェアの街づくりを対象にした「GreenUs(グリナス)」の概要

 GreenUsが対象にする利用者層は、(1)街区・ビルで働く人や訪問者と、(2)街区やビルの開発・運営者とに分かれる。街区・ビルで働く人や訪問者向けサービスとしてはまず、「Connectedx(コネクティッドクロス)デジタルオフィスコンシェルジュ」と「Connectedxデジタルコミュニティマネージャー」、および空調・照明を制御するためのスマートフォン用アプリケーションの3つを用意する。

 デジタルオフィスコンシェルジュは、街区やビルで働く社員が、他の社員の場所を検索するためのサービス。地磁気やビーコンといったセンサー関連情報を組み合わせて場所を特定する。スマホの情報から自身が誰とどれくらい一緒にいたかを振り返ることもできる。

 デジタルコミュニティマネージャーは、社員間の気軽なコミュニケーションを支援するサービス。話をしたことがない人同士でも話せるよう、顔写真やプロフィール情報のサイネージ表示機能やスマホアプリによるメッセージ機能を提供する。

 空調・照明の制御アプリは、一人ひとりにあわせた空調・照明制御を可能にするサービス。IoT(モノのインターネット)センサーや設備管理システムと連携し、街区やビル内の混雑度を把握したり密を回避したりもできる。

 開発・運営者向けには、ビル・エリアマネジメントに必要なデータの分析/予測サービスを用意する。センサーやカメラ、スマホ、設備管理システムなどから、気温や照度、人流、設備の利用状況などを示すデータを、分析可能な形に整え可視化する。エネルギーコストの削減と環境負荷の低減、運営管理業務の効率化・省人化につながるとしている。データの分析/予測には、データ分析・活用基盤「Smart Data Fusion」(NTTコムウェア製)を使用する。

 今後は、省エネや環境配慮、コミュニケーション活性化、エリアの賑わいなどの視点でサービスを拡充したい考え。加えて対象エリアをビル周辺エリアに拡張しエリアマネジメントを可能にする計画だ。

 NTTコムウェアは、ドコモグループをはじめ、パートナー企業と連携し、5年後に累積50億円の売り上げを目指す。