社用車をネットワーク経由で管理するサービス、日産自動車が販売

　日産自動車の「Nissan Biz Connect」は、法人が利用している社用車をネットワーク経由で管理するためのサービス。社用車に専用の通信機とドライブレコーダーを設置し、車両の稼働状況などを取得することで、オンラインでの車両位置の把握や予約管理などを可能にする。子会社の日産フィナンシャルサービスと共同開発し、2023年1月11日に発売した。

　Nissan Biz Connectが提供する主な機能は、（1）車両情報連携と（2）プレミアムサポート。車両情報連携では、車両の状態や走行状況をオンラインで取得することで、車両の管理工数を減らしたり利用する適性台数を分析したりを可能にする。

　具体的には、車両の現在位置や予約・利用状況などを可視化する。車両はWebやスマートフォンから予約状況を確認・調整ができる。どの車両を誰が、どの程度利用しているかも分かる。ドライバーの運転状況も把握でき、速度超過や急挙動などの危険運転や、運転支援システムの作動状況、スマホ操作などの“ながら運転”などをリアルタイムに検知し管理者にメールで通知する。

　これらの機能によりドライバーの安全意識を高め事故の発生要因を減らせれば、保険料や事故対応費などの車両管理コストを削減できるとしている。

　プレミアムサポートでは、車両走行時のエアバッグ展開や事故相当の大きな衝撃を検知した際、あるいは警告灯の点灯を検知した際には、専用のサポートセンターが対応し、必要に応じて救急車両やレッカー車を手配したり、修理のための入庫を予約したりする。

　日産自動車はNissan Biz Connectが提供する各種サービスにより、環境に優しい運転や安全運転を啓発し、同社が目標に掲げるゼロエミッション、ゼロフェイタリティを推進したい考えだ。

　Nissan Biz Connectの1台当たりの利用料は、初期費用が通信機のみで3万3786円（税込み、以下同）から、通信機と通信型ドライブレコーダーだと11万3191円から。月額利用料はライトプランが3700円、プレミアムサポート付きのスタンダードプランが4400円である。

　なお日産は2023年1月から、同社EV（電気自動車）の車両データを外部に提供する「Nissan Biz Connect API」サービスの実証実験も開始している。