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IoTデータをBIツールで分析するためのデータウェアハウス、ソラコムが開発
IoT(モノのインターネット)データを、BI(Business Intelligence)ツールを使って分析するためのデータウェアハウス(DWH)の構築サービスを、IoT通信サービスなどを手がけるソラコムが開発し、検証目的でのテクノロジー・プレビューの受付を2023年7月6日から開始している。同日に発表した。
ソラコムの「SORACOM Query」は、IoT(モノのインターネット)データを分析するためのデータウェアハウス(DWH)の構築サービス(図1)。同社のIoTデータ収集・蓄積基盤サービス「SORACOM Harvest Data」にあるデータを同期をとりながらデータベース操作言語SQL(Structured Query Language)で扱える形で格納することで、Tableau(米Salesforce製)などSQLを生成するBIツールを使ったデータ分析を可能にする。まずはテクノロジープレビュー版として無料で提供し、2023年7月6日から申し込みを受け付けている。
データの保存形式は、データを表構造で管理するリレーショナルデータベースや、列ごとにデータを取り扱うカラム型データベースなどに対応する。利用者は分析のためのDWHを別途用意することなく、ソラコムのプラットフォーム上でIoTデータの可視化・分析が可能になる。
用途としては、多くのIoTデバイスを使ってデータを収集している企業が、データの欠損を時系列で探索したり、欠損のトレンド分析や原因究明、IoTデバイスの故障予知などを挙げる。
SORACOM Harvest Dataは、大量のIoTデータの収集に最適化するため、携帯電話網やLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク、Wi-Fiや衛星通信、有線など種々のネットワークに対応し、さまざまなデータを扱える。そのためデータは、拡張性が高いNoSQLデータベースに格納しており、そのままではデータ分析には不向きになっている。
ソラコムによれば、データ分析用にDWHを構築・運用するには別途コストが発生することから、SORACOM Harvest Dataに蓄積されているIoTデータが分析されず、手つかずになっているケースが多く見られるという。