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データサイエンティストの日本での認知率は2割強、データサイエンティスト協会の調査

有澤 愛文(DIGITAL X 編集部)
2023年9月29日

データサイエンティストの日本での認知率は2割強――。こんな調査結果をデータサイエンティスト協会が2023年9月12日に発表した。米国での認知率は6割強と大きな開きがある。

 データサイエンティスト協会が実施したのは、データサイエンティストの認知・理解に関するインターネット調査。日本と米国に在住する20~69歳の就労者を対象に、2023年6月15日から6月20日にかけて実施した。有効回答数は、日本が2000人、米国が1000人である。

 同調査によれば、日本におけるデータサイエンティストの認知率は25.1%だった(図1)。前年の調査結果21.8%からは3.3ポイント伸びたものの、米国での認知率は63.6%と半数を超えており、日米では大きな開きがある。ここでの認知率は「確かに知っている」と「なんとなく知っている」を合わせたもので、「名前をきいたことはある」というレベルの認知は含んでいない。

図1:データサイエンティストに対する認知率

 この結果の背景には、自身が勤務している企業にデータサイエンティストがいる割合は、日本が8.1%、米国は32.4%という実態もありそうだ。一方でデータサイエンティストという職種への就労の興味は、日本が32.4%、米国は39.2%と差は小さかった(図2)。

図2:データサイエンティストという職種への就労の興味

 ただデータサイエンティストという職種のイメージに関しては、日本は「専門性が高い」(26%)、「リモートワーク」(25.4%)が上位にあるのに対し、米国は「収入が多い」(68.5%)、「安定性がある」(49.9%)が上位にある(図3)。

図3:データサイエンティストに対するイメージ(認知者ベース)

 データサイエンティスト協会の調査・研究委員会を担当する塩崎 潤一 氏は、「データサイエンティストに対する認知率は日米で大きな差があるものの、興味の差は小さく、今後のデータサイエンティストの活躍に期待が持てる」と調査結果をみている。

 なお今回の調査では、AI(人工知能)技術についても問うている。AI技術の仕事への導入率は、日本の13.3%に対し米国は30.2%だった。一方でAI技術に対し不安を感じている割合は、日本が16.5%、米国は41.4%と日本のほうがポジティブだという結果になった(図4)。

図4:AI技術に対するイメージ