• News
  • 共通

「コネクテッド・インダストリ」のためのハイプ・サイクル、 OTセキュリティが啓発期に

DIGITAL X 編集部
2023年10月24日

ガートナージャパンが「日本におけるコネクテッド・インダストリ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」を2023年10月3日に発表した。OT(Operational Technology)セキュリティが、事例が増えてくる「啓発期」に入った。

 ガートナージャパンの「日本におけるコネクテッド・インダストリ・テクノロジのハイプ・サイクル」は、産業がデータによって相互につながる「コネクテッド・インダストリ」で利用されるテクノロジーの成熟度や採用度、社会への適用度から、その期待度を示すもの。2023年版を2023年10月3日に発表した。

図1:「日本におけるコネクテッド・インダストリ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」

 コネクテッド・インダストリに関するテクノロジーやキーワードとしては、(1)さまざまな環境のスマート化、(2)IoT (モノのインターネット)やエッジコンピューティング、(3)自律処理を実現するデバイス、(4)ワイヤレス通信テクノロジー、(5)新しいデータ処理技術や方式、(6)産業の現場におけるテクノロジーやソリューションの6カテゴリーを対象にしている。

 2023年版のハイプ・サイクルによれば、製造現場などを対象にしたOT(Operational Technology)セキュリティのみが、具体的な事例が増え始め理解が広まる「啓発期」にある。啓発期に続く幻滅期の終盤には、IoT(モノのインターネットT)やIoTプラットフォーム、次世代型リアル店舗、LPWA(Low Power Wide Area:省電力広域ネットワーク)が位置している。

 幻滅期に移行する前段階の「過度な期待」のピーク期にあるテクノロジーとしては、IoTセキュリティや移動型仕分けロボットシステム、エッジ映像解析、デジタルツインが挙がる。エッジコンピュティングはピーク期を抜け出し幻滅期の直前にある。

 ガートナー バイス プレジデント アナリストの池田 武史 氏は、「人材不足の課題はあるものの、製造・流通・運輸/倉庫・金融・医療・教育・公共サービスなどではコネクテッド・インダストリに向けた取り組みが進んでいる。新しいネットワーク技術やAI(人工知能)技術の利用動向によっては、企業におけるコネクテッド・インダストリ関連技術の重要性がさらに高まり、テクノロジーの進化も加速するとみられる」と述べる。