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2026年までに企業の8割超が生成AIアプリを本番利用へ、米ガートナーの「生成AIのハイプ・サイクル」

DIGITAL X 編集部
2023年11月14日

2026年までに企業の80%以上が生成AI(人工知能)を使用するアプリケーションを本番環境に展開する--。こんな予測を米ガートナーが「生成AIのハイプ・サイクル」として発表した。もっともらしい誤った回答を返したり不正確だったりすることが障壁になり、生成AIのインパクトや導入拡大が抑制される可能性もあるという。ガートナージャパンが2023年10月12日に発表した。

 ガートナージャパンは、2023年時点の生成AI(人工知能)に関連する技術の成熟度と採用状況を表す『生成AI(人工知能)のハイプ・サイクル:2023年』(米ガートナー)を発表した(図1)。

図1:米ガートーナーの『生成AIのハイプ・サイクル:2023年』

 『生成AIのハイプ・サイクル:2023年』では、企業向けアプリケーションへの組み込みが増えている主要技術を特定。10年以内に大きなインパクトを及ぼすであろうイノベーションとして、(1)生成AI対応アプリケーション、(2)ファウンデーション・モデル、(3)AI TRiSM(AIのトラスト/リスク/セキュリティ・マネジメント)」の3つを挙げる。

 生成AI対応アプリケーションとは、UX(User Experience:利用者体験)とタスク拡張のために生成AI技術を使うアプリケーションで、目標とする成果の達成を加速および支援が目的だ。

 ただ米ガートナーのディスティングイッシュト バイス プレジデントであるアルン・チャンドラセカラン 氏は、「生成AIを組み込んだアプリケーションには、もっともらしいが誤った回答を返す“幻覚(ハルシネーション:Hallucination)”や“不正確さ”といった障壁が存在しており、そのインパクトや導入の拡大が抑制される可能性がある」とする。

 ファウンデーション・モデルは、事前にトレーニングされた大規模モデルで「幅広いユースケースに適用可能であり、AIにとって重要な前進だと言える」(チャンドラセカラン氏)という。生成AIのハイプ・サイクル:2023年では「過度な期待」のピーク期に位置し、「2027年までに自然言語処理(NLP)のユースケースの60%を支える」と予測する。2021年には5%未満だった。

 チャンドラセカラン氏は、「テクノロジリーダーは『Open LLM Leaderboard』(米Hugging Face製)など精度が高いモデルから始めるべきだ。加えて、優れたエコシステムのサポートがあり、企業が求めるセキュリティとプライバシーを適切に担保できるモデルを採用すべきである」と指摘する。

 AI TRiSMは、AIモデルにおけるガバナンスやトラスト(信頼性)、公平性、確実性、堅牢性、有効性、データ保護を確保するためのフレームワークである。「2~5年以内に主流の採用に達する」とみる。

 ガートナーは、「2026年までに、AIの透明性・信頼性・セキュリティを継続的に実現する組織は、採用やビジネス目標、利用者の受け入れに関して、AIモデルが導き出す結果の50%を改善できる」と予測している。