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調達・生産計画立案のためのデータ基盤の構築サービス、Liberty Dataが開始

DIGITAL X 編集部
2024年4月18日

データ基盤を開発するLiberty Dataが、調達・生産計画の立案に必要なデータ基盤の構築を支援するサービスを開始した。製造業や商社などを対象に需要予測精度を高め、売り切れによる販売機会の損失や売れ残りによる廃棄損失などを削減できるという。2024年4月5日に発表した。

 データ基盤の開発などを手掛けるLiberty Dataの「DSP for SupplyChainPlaning」は、調達・生産計画の立案に必要なデータ基盤を構築し、需要予測精度の向上を支援するサービス(図1)。製造・物流・商社などの業界を対象に、データに基づく需要予測の精度を高めることで、販売機会の損失や廃棄による損失を削減できるという。

図1:Liberty Dataの「DSP for SupplyChainPlaning」では需要予測に必要なデータ基盤を構築し、シミュレーションにより調達・生産計画の最適化を図る

 DSP for SupplyChainPlaningではまず、需要予測に必要なデータ基盤を構築する。社内外にあるデータを分析可能な状態にするために、Liberty Dataの専門家が標準化やデータ統合をAI(人工知能)技術を使いながら支援する。このデータ基盤を同社は「データフロー管理基盤」と呼んでいる。

 データフロー管理基盤が構築できれば、同基盤を使って需要を予測し、その予測値に出荷履歴や発注ロット数などを加味してシミュレーションを実行し、調達・生産計画を作成する。

 シミュレーション時には、ロット単位の出荷データを消費者への販売データに変換して計算することもできる。Liberty Dataによれば、発注ロットが大きい商品は、出荷先での需要変動の推測が難しく、出荷数の正確な予測には出荷データの変換が必要になる。

 同サービスを先行導入した食品メーカーでは、売り切れを30%、廃棄損失を70%、それぞれ削減し、約5億円の効果を創出できたとする。製薬会社の例では、売り切れを35%、廃棄損失を80%、それぞれ削減し創出効果は約1億円だった。

 食品メーカーの例では、営業担当者が属人的に保有していた情報を取り込むことで、6カ月先までの需要を予測できたという。製薬会社の例では、天候や花粉の飛散状況などの社外データを連携することで予測精度を高めたという。