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3D点群データからデジタルツインを生成するサービス、CalTaらが開発
3D(3次元)の点群データを元にデジタルツインを生成するサービスを、インフラ設備の管理サービスを手掛けるCalTa(カルタ)らが2024年10月15日に開始した。必要な専門知識や機材を用意するコストを抑えつつ、インフラ構築の現場における意思疎通や生産性向上などに利用できるという。同日に発表した。
CalTaらが開発した「CalTa M42」は、3D(3次元)の点群データを元にデジタルツインを生成するサービス(図1)。専門的な知識や高機能なPCがなくてもデジタルツインが作成でき、インフラ構築現場での意思疎通に役立てられるとする。CalTaが販売する。
利用者はまず、バックパック型のウェアラブル3Dスキャナー「SEAMS ME」(マップフォー製)を携帯・歩行し、点群データを取得する。計測時には写真データも同時に取得できる。
計測した点群データは、クラウド上で動作するデジタルツイン基盤「TRANCITY」(CalTa製)にアップロードすれば、地図上に計測範囲のデジタルツインが構築される(図2)。その際、点群データは、3D点群生成ソフトウェア「MAP IV Engine」(マップフォー製)を使って群衆や車両といったノイズが除去される。TRANCITY上では点群データと写真データを重畳表示することもできる。
MAP IV Engineは、映像処理技術を持つLiberaware(リベラウェア)がクラウドに移植し、クラウド上での点群解析を実現した。
TRANCITYの利用企業であるJR東日本の東京建設プロジェクトマネジメントオフィスの芝 寛 氏は、CalTa M42サービスの開始について、こうコメントする。
「サービス開始を歓迎する。鉄道建設プロジェクトの現場では、終電から始発までの限られた時間内に、広範囲かつ既設構造物が多い複雑な箇所の点群を取得する。だが、地上型レーザースキャナーの扱いには多大な労力とコストがかかるうえ、点群データを関係者と共有し意思疎通を図りながら使用するには、計測データを別のソフトウェアで点群化および座標付けするなど、TRANCITYにデータをアップロードするための前作業に労力がかかっていた。CalTa M42は、これら課題を解決し、時間とコストを大幅に削減できる。新サービスを活用し、鉄道建設プロジェクトのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していく」
ちなみにTRANCITYは、2024年10月15日~10月18日に開かれたCEATEC2024において、「CEATEC AWARD 2024 デジタル大臣賞」を受賞した。