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AIエージェント搭載のアバターをノーコードで開発するツール、DNPとBIPROGYが25年内に販売

ANDG CO., LTD.
2025年3月31日

AI(人工知能)エージェントを搭載するアバターをノーコードで開発・運用するためのツールを大日本印刷(DNP)とBIPROGYが開発し、2025年度内にSaaS(Software as a Service)として提供を開始する。Webサイトや店舗のデジタルサイネージ、メタバースなどで利用できるAIエージェント搭載のアバターを専門知識がなくても開発できるという。2025年3月19日に発表した。

 大日本印刷(DNP)とBIPROGYが開発したのは、AI(人工知能)エージェントを搭載したアバターをノーコードで開発・運用するためのツール(図1)。プログラミングなどの専門知識がなくても、Webサイトや店舗のデジタルサイネージ、メタバース(3次元の仮想空間)などでAIエージェント機能を持つアバターを配信できるという。2025年度内にSaaS(Software as a Service)として販売開始する計画だ。

図1:大日本印刷(DNP)とBIPROGYが開発したノーコード開発ツールで制作したAIエージェント機能を持つアバターの例

 開発・運用ツールの利用者は、AIエージェントに使用する生成AIサービスとの連携や、学習データの入力、アバターの選択など手順に沿って進めればよい。学習データとしては、企業情報や製品/サービスの情報、キャンペーン内容などを利用する。開発したAIエージェントについては、稼働状況や顧客との応答履歴が管理でき、学習データやサービスの改善などに利用できるとする。

 SaaSの開発においては、DNPがツールの設計と生成AIの回答精度を高めるためのデータ整形技術を提供。BIPROGYはSaaSアプリケーション開発技術を使って全体を開発した。

 両者によると、店舗での接客や、製品/サービスの教育、役所での相談や観光案内などに、人間らしい対話ができるAIエージェントの導入が求められているものの、開発と運用にコストがかかるほか、外部委託すればアバターの制作時間が長くなっていた。

 なおDNPは2021年から、XR(Extended Reality:拡張現実)コミュニケーション事業として、リアルとバーチャルの境界を越える新しい体験と経済圏の創出に取り組んでいる。今回の開発ツールの提供はその一環。サービス開始を前に、メタバースで行政サービスを提供する「メタバース役所」内でアバターを運用する実証実験を2025年3月11日から実施している。