- News
- 共通
球場を拠点にしたアクセラレーションプログラム、北海道Fビレッジで始動
Scrum Venturesとスクラムスタジオがファイターズと組んで展開
北海道ボールパークFビレッジを拠点としたグローバルアクセラレーションプログラム「Hokkaido F Village X=HFX」を、スタートアップを支援するScrum Venturesとスクラムスタジオが2025年3月12日に開始した。北海道の魅力向上や地域課題の解決をテーマに事業開発のメンタリング、パートナー企業や自治体との事業共創を目指す。同日に発表した。
北海道ボールパークFビレッジ(北海道東広島市)は、北海道日本ハムファイターズの拠点地球場である「ES CON FIELD HOKKAIDO」(以下、エスコンフィールド)を中心に整備された複合施設。ファイターズ スポーツ&エンターテイメントが運営する。
このFビレッジを拠点にするスタートアップのアクセラレーションプログラム「Hokkaido F Village X」(以下、HFX)を、日米のスタートアップ向け投資ファンドを運営するScrum Venturesと、グローバルスタートアップの新規事業創出を手掛けるスクラムスタジオが2025年3月12日に開始した。
スタートアップ拠点はシリコンバレー中心から分散化が加速
Scrum Ventures Group 創業者兼ジェネラルパートナーの宮田 拓弥 氏は、北海道のFビレッジを拠点にする理由を、こう説明する(写真1)。
「スタートアップ拠点はシリコンバレー中心から他地域へ分散し、日本でも分散化が加速している。北海道は半導体工場やデータセンターの誘致、再生可能エネルギーの開発など新産業や観光を含めた成長エリアで、内閣府のスタートアップ・エコシステム推進拠点都市としても指定され、世界的にも注目が集まっている。一方で、さまざまな課題も抱えている。HFXは世界中のスタートアップを誘致して課題を解決し、魅力を高めるというユニークな掛け算型のプログラムになっている」
宮田氏の説明にもあるようにHFXのテーマは、北海道の魅力向上や地域課題の解決である。(1)スポーツ・エンタメ・スタジアム、(2)フード&アグリ、(3)モビリティ、(4)サステナビリティ、(5)ウェルビーイングの5つのカテゴリで、国内外からスタートアップを募集する。年間約10社、3年間で合計30社程度を採択し、技術やサービスの実証や実装を支援する(図1)。
HFXの開催期間は2025年3月から2028年2月を予定する。初年度は2025年5月まで募集し、全てのステージを対象に全世界から受け付ける(図2)。採択されたスタートアップは、2025年7月から8月にかけて集中事業開発週間「Japan Week」に参加する。
その後、メンタリングや事業開発に取り組み2026年2月に成果を発表する。並行してパートナー企業や自治体との事業共創に向けたオープンイノベーションの機会も提供する。このサイクルを3年間続ける。プログラムは毎年見直す計画で、将来的にはHFXで生まれた事業を国内外に横展開することも検討している。