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トラックのパース入場の予約・管理サービス、東レエンジニアリングDソリューションズが開始

ANDG CO., LTD.
2025年4月24日

トラックのバース(荷捌き所)への入場を予約・管理するためのサービスを、東レグループで製造・物流関連サービスを提供する東レエンジニアリングDソリューションズが2025年4月から始めている。トラックの入場を事前予約することで、バースでの荷待ち時間削減を支援する。2025年4月3日に発表した。

 東レグループで製造・物流関連サービスを手掛ける東レエンジニアリングDソリューションズ(略称:TRENGD)の「TONOPSバース予約」は、トラックのバース(荷捌き所)への入場を予約・記録するためのサービス(図1)。バースでの荷待ち時間を削減することで、トラックの稼働効率を高められるとする。

図1:東レエンジニアリングDソリューションズが提供する「TONOPSバース予約」サービスの導入例

 TONOPSバース予約では、PCやスマートフォンを使ってバースへの入場を予約する。予約状況はダッシュボードにリアルタイムに表示する。トラックの実際の入場時刻や荷役にかかった時間も記録できる。輸送に関するKPI(重要業績評価指標)と照らし合わせ、例えば入場順や荷物の内容に応じた事前準備を実施すれば、現場の作業負荷を下げられるとしている。

 TRENGDはこれまでに、製造・物流業向けに、生産計画の「TONOPSスケジューラ」や、工程・品質管理の「TONOPS工程管理」、AI(人工知能)技術を使った配送ルートの最適化サービス「TONOPSロジスティクス」などを提供してきた。TONOPSバース予約は、TONOPSシリーズのラインアップ拡充の一環になる。

 TRENGDによれば、トラック輸送は国内貨物輸送量の約9割を占め、中でも荷待ち時間に無駄が多く、ドライバーを拘束している。輸送1回当たりの平均所要時間が10~12時間のうち、荷待ち時間が平均1時間34分を占める(国土交通省調べ)。加えて2024年4月に施行された労働基準法の改訂によりドライバーの年間時間外労働が960時間に制限され、拘束時間の削減が物流業界全体の課題になっている。

 TONOPSバース予約サービスの利用料金は月額3万円(税別)。TRENGDは2025年度に5000万円、2028年度に3億円の売り上げを目標にしている。