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電気設備のパナソニック エレクトリックワークス社、建設業の顧客データベースをグループ共通に
電気設備事業を手掛けるパナソニック エレクトリックワークス社は、グループ各社が管理してきた顧客情報を一元管理するためのグループ共通の顧客データベースを構築した。営業の効率を高めるのが狙い。構築を支援したフレクトが2025年5月27日に発表した。
パナソニックの社内カンパニーで電気設備事業を手掛けるエレクトリックワークス社が構築した「建設業顧客データベース(Construction Customer Database:CCD)」は、グループ各社が管理する顧客情報を一元管理するための仕組み(図1)。グループ合計で数十万社の取引先情報や案件情報をリアルタイムで共有可能にした。現場調査から提案、受注までのリードタイムを短縮し営業効率を高めるほか、従来は見送っていた案件も採算性をグループ全体で検討し候補に加えていく。
エレクトリックワークス社では、マーケティング本部が主に建設業の代理店に案件受注を提案している。これまではグループ各社が顧客情報を管理しており、複数の部署やグループ会社が同じ顧客に対し個別に営業していた。工事会社が複数の代理店を参加させた案件においては、各代理店を担当する部署が営業をかける結果、グループ内で受注を奪い合い安値競争が起こることもあったという。
CCDでは、グループ各社のCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムが管理する取引先情報や施設情報といった顧客情報と、案件名や活動実績といったトランザクションデータをAPI(Application Programming Interface)を使って連携し一元管理する。
システム稼働後は、APIのコール数が増加し続けており、グループ内での情報連携が活発化しているとする。今後はグループ内でのデータ連携の範囲を拡大していくとしている。
CCDの開発には、API連携システム「MuleSoft」(米Salesforce製)を利用した。開発ではフレクトの支援を受けた。
企業/組織名 | パナソニック エレクトリックワークス社 |
業種 | 製造 |
地域 | 大阪府門真市(大阪事務所) |
課題 | グループ各社が個別に顧客情報を管理しており、同一顧客に複数部門が営業したり、営業間で受注を奪い合い安値競争が起きたりしていた |
解決の仕組み | グループ各社のCRMシステムが管理する顧客情報をAPIで連携し一元管理する |
推進母体/体制 | パナソニック エレクトリックワークス社、フレクト |
活用しているデータ | 取引先情報や施設情報などの顧客情報、案件名や活動実績などのトランザクションデータ |
採用している製品/サービス/技術 | API連携システム「MuleSoft」(米Salesforce製) |
稼働時期 | - |