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製造・医療・公共など業界別のパッケージ型AIモデル、米SASが提供開始
業界ごとの課題に対応したパッケージ型AI(人工知能)モデルの提供を米SAS Instituteが開始した。製造、医療、公共の業種別にデータ構造やプロセスの最適化を図っているという。それぞれの業務効率を高められるという。2025年5月7日(米国時間)に発表した。
米SAS Instituteが提供するのは、各業界が抱える業務課題に対応したパッケージ型のAI(人工知能)モデル。同社製のデータ基盤上で動作する。時間や工数がかかり停滞している業務プロセスを適用すれば、意思決定の迅速化や、作業の自動化、運用負荷の軽減といった業務の効率を高められるという。
AIモデルは、それぞれが必要とするデータ構造や業務プロセスに合わせて設計・最適化することで、導入時の初期設定や運用時のカスタマイズなど作業を軽減する。企業独自のデータを使ってAIモデルをカスタマイズする学習プロセスの効率を高める仕組みも用意する。
今回、提供を始めたのは、(1)製造分野の「戦略的なサプライチェーン最適化」、(2)医療分野の「服薬遵守リスク」、(3)公共分野の「食糧援助の支払整合性」と「消費税に関する税務コンプライアンス」、および異業種連携のための「AI駆動型のエンティティ解決」と「ドキュメント分析」の6つのAIモデル。
2025年内に、製造向けの「作業員の安全管理」と、医療向けの「医療費の支払整合性」、公共向けの「個人所得税に関する税務コンプライアンス」を、それぞれ追加する。加えて銀行向けの「支払いとカードの不正検出モデル」の追加も計画するという。
さらに、これらのAIモデルに対応するデータレイク構築のためのAIエージェントも追加する予定である。データレイクをAIモデルに直接使える状態にするための処理や再構築、変換などの事前処理を自動化できるようにする。一般には、データサイエンティストが数週間から数カ月をかけて実施しているという。