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AI活用に向けた全社データ基盤構築のための上流コンサルティング、ソフトバンクが開始
AI(人工知能)技術の利用やデータ分析のための全社共通のデータ基盤を構築するための上流コンサルティングをソフトバンクが2025年6月5日に開始した。自社で導入し、出資先でもある米Databricks製のデータ基盤を利用する。同日発表した。
ソフトバンクが提供する「データアドバイザリーサービス」は、全社共通のデータ基盤の構築・運用を対象にした上流コンサルティングサービス(図1)。事業部門別やアプリケーション別の管理によりサイロ化しているデータ環境を統合し、全社横断的なデータ分析やAI(人工知能)技術の活用などを1つの基盤上で実行するための要件定義やガバナンスの策定、体制構築などを支援する。
データアドバイザリーサービスは、データ基盤として米Databricks製の「Data Intelligence Platform(DIP)」の利用を前提にする。Databricksにはグループの投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」が出資しているほか、自身も2020年からDIPを導入している。財務や人事、基地局などのデータを部門横断で統合し、その分析結果を経営の意思決定の参考やマーケティングに活用している。管理要件が厳しい個人情報などもDIP上で管理・運用しているとする。こうした経験・ノウハウを綬流コンサルティングに活かす。
DIPは、構造化データを格納するデータウェアハウスと非構造化データを格納するデータレイクを単一基盤に統合し、データ間の関係性を可視化する(図2)。種々のデータの蓄積・管理だけでなく、大規模データのリアルタイム分析やAI技術を用いたデータ解析やAIモデルの構築などができるという。
今後は、グループ会社であるLINEヤフーなどが保有するデータ連携を進めるほか、米OpenAIとの合弁会社が開発する企業向けAI技術「Cristal intelligence)」との連携も検討するとしている。