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埼玉縣信用金庫、営業力強化に向け営業支援システムで顧客情報や営業情報を一元管理

DIGITAL X 編集部
2025年6月11日

埼玉縣信用金庫は、営業力の強化を目的に個々の業務システムで管理してきた顧客情報と営業活動に関する情報を一元管理し、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムとして利用できるようにした。顧客分析により営業活動の効率を高めたい考えだ。2025年6月6日に発表した。

 埼玉縣信用金庫は、既存の営業支援システムの機能強化を図り、顧客情報と営業担当者による活動情報を一元管理するCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)システムとしての利用を開始した(図1)。従来は業務システムごとに関連データを管理しており、それらを組み合わせてのデータ活用が難しかったという。

埼玉縣信用金庫の営業支援システムの機能拡張イメージ

 機能強化した営業支援システムでは、勘定系システムや融資稟議支援システム、預り資産管理システムなどのそれぞれが管理する顧客情報と日報などを含む営業活動に関する情報を一元管理する。それをBI(Business Intelligence)システムを使い、経営層や本部、営業担当者のそれぞれが必要とする情報として可視化する。

 例えば、営業店ではターゲット顧客を分析し営業担当者による渉外活動の効率を高める。本部では営業店ごとや営業担当者ごとに実績や活動状況をリアルタイムに把握し、経営における意思決定速度を高めるなどである。

 営業担当者が訪問先でも利用し、商談案件を一元管理するために、登録済みの印鑑情報との連携や、カメラとの連携、電子サインなどの機能も追加した。

 定例資料や報告書は、ダッシュボードから、それぞれのフォーマットで出力できるようにもした。データ集計や資料作成などの間接業務の効率を高める。従来は手作業でデータを記載・集計していた。

 営業支援システムの機能強化はNECが支援した。BIツールには「MotionBoard」(ウイングアーク1st製)を採用している。

 NECによれば、信用金庫では金融商品の増加や顧客ニーズの多様化により、営業担当者に求める業務が増加している。一方で営業担当者の増員は容易ではなく、業務効率の向上が課題になっている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名埼玉縣信用金庫
業種金融・保険
地域埼玉県熊谷市(熊谷本部)
課題顧客情報や日報などの営業担当者の活動情報などが個々の業務システムによって管理しており、データに基づく意思決定や営業施策の展開が難しい
解決の仕組み営業支援システムの機能を強化し、各業務システムが管理する顧客情報と業務情報を一元管理する
推進母体/体制埼玉縣信用金庫、NEC、ウイングアーク1st
活用しているデータ顧客情報、日報などを含む営業活動に関する情報
採用している製品/サービス/技術BIダッシュボード「MotionBoard」(ウイングアーク1st製)
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