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物流施設の人員配置を最適化するためのAIソフトウェア、GROUNDが発売

ANDG CO., LTD.
2025年6月20日

物流施設などにおける作業者の配置を最適化するためのソフトウェアを、物流関連ソフトウェアなどを開発するGROUNDが発売した。数理最適化技術と時系列予測モデルを組み合わせて人員配置の最適化を図るという。物流施設管理システムの機能モジュールの1つとして追加する。2025年6月3日に発表した。

  GROUNDが発売した「RA:Resource Allocator」は、物流施設における作業者の配置を最適化のためのソフトウェア(図1)。作業量や作業者数、シフト情報、スキル、作業進捗などを条件に最適な人員配置を提案する。属人的な判断から脱却し、配置精度と意思決定速度を高められるという。

図1:「RA:Resource Allocator」は施設内施設内の作業員配置を最適化する

 最適化には、数理最適化技術と時系列予測モデルを組み合わせた。数万通りの配置パターンをリアルタイムに演算し、そこから最も実用的な配置案を現場管理者に提示する。

 発売に先立つ実証実験では「人員増なしで出荷量を10%以上増加」「工程ごとの作業完了率を約15%向上」「拠点をまたぐ作業員全体を配置管理して拠点間の作業コストを10〜20%削減」などの効果を確認できたという。

 RAは、同社の物流施設管理システム「GWES:GROUND Warehouse Execution System」の機能モジュールとして追加・提供する(図2)。GWESの既存ユーザーからの要望を受けて開発したとしている。

図2: GROUNDの「GWES」における「RA」の位置付け

 GROUNDによれば、物流業界では近年、EC(電子商取引)の拡大により取扱量が急増している一方、現場の人材確保が難しい。限られた人員で現場を効率良く回せるかが課題になっている。