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製造業における現場から経営までのデータ統合・分析基盤の構築支援サービス、NSWが開始
製造業が現場から経営までの全データを統合・分析するための基盤の構築支援サービスをNSWが2025年7月24日に開始した。米SAS Institute製のデータ分析基盤を提案・利用する。同日発表した。
NSWの「Factory Decision Making Platform」は、製造業を対象にした全社のデータ統合・分析基盤の構築支援サービス(図1)。製造現場が持つOT(Operational Technology:制御・運用技術)データ、社内業務部門が持つIT(Information Technology:情報技術)データを統合し、現場や経営層の意思決定や行動につながるデータ分析を可能にする。OEE(Overall Equipment Effectiveness:総合設備効率)やダウンタイム、CO2排出量といったKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の改善につながるとしている。
Factory Decision Making Platformでは、OTデータとITデータを格納するデータマートを構築する。そのために必要なデータの前処理に対応するほか、格納したデータの可視化や、統計的手法やAI(人工知能)技術を使った分析ができるようにする。AIモデルとしてGUI(Graphical User Interface)環境で操作できるプリセットを用意する。基盤の導入から運用・保守、利用教育、製造工程の改善コンサルティング、AI技術のBPO(ビジネスプロセスアウトソージング)までに対応する。
データの統合・分析基盤には、米SAS Institute製のデータ分析基盤を提案・使用する。NSWとSASは今後、大企業に加え、中堅・中小企業に向けた展開を視野に、BPO支援やSaaS(Software as a Service)連携を進めるという。NSWが得意とするIoT(Internet of Things:モノのインターネット)などOT領域の知見と、SAS Instituteが持つIT領域の知見やAI(人工知能)技術による分析ノウハウなどを組み合わせ、実際のデータや業務シナリオを基にしたデータ分析の体験・検証できる環境も用意するとしている。
NSWによれば、製造業では、工程ごとにデータが分断され、構造化データを蓄積・活用していても現場の可視化にとどまっており、経営判断や全体最適に活かされていない。