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工場にセキュアなネットワークを構築するための導入支援サービス、NTT東日本が開始

DIGITAL X 編集部
2025年9月22日

工場にセキュアなネットワークを構築するための導入支援サービスを、NTT東日本が2025年9月16日に開始した。現状把握に基づく設計から構築、運用・保守までに対応し、耐環境性や産業用プロトコルに対応したネットワーク環境を実現するという。2025年9月10日に発表した。

 NTT東日本の「BizDriveファクトリーネットワーク」は、工場のためのネットワークの構築支援サービス。耐環境性や産業用プロトコルに対応するほか、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環などで工場のスマート化が進む中で増加傾向にあるサイバーセキュリティへの対策を含めて、設計から構築、運用・保守までを支援する。

 BizDriveファクトリーネットワークは工場のネットワーク構築に対し(1)アセスメント(現状把握)、(2)設計・構築、(3)運用・保守の3つのサービスを組み合わせて提供する(図1)。

図1:BizDriveファクトリーネットワークが工場ネットワーク構築のために提供するサービスの概要

 アセスメントでは、工場の現状を把握し、既設のネットワーク構成とリスクを可視化する。例えば「工場ネットワークの管理を担うことになったが構成が不明」「ネットワーク機器が無許可で接続されており管理ができていない」などの課題を明らかにするという。

 その結果を元に、無線環境を含めた工場ネットワークを設計・構築する。設計時には、耐環境性や産業用プロトコルへの対応を考慮したネットワーク製品の採用などにより、工場の可用性や耐障害性の向上につなげる。

 運用・保守では、故障時の問い合わせ対応や原因特定などの業務を代行するほか、サポートが終了した基本ソフトウェア(OS)や工場固有の脆弱性に対応したセキュリティ対策を提供する。他の事業者が構築したネットワークやIT環境、種々のメーカー製の機器にも対応する。

 今後は、現場のニーズに合わせたサービスの品ぞろえ強化を検討する。

 NTT東日本によれば、生産現場では不適切な機器選定やネットワーク設計による不安定な通信に起因して、生産ラインが一時的に停止するなどの事象が頻発している。外部ネットワークに接続する機器の増加により、サイバー攻撃のリスクも高まっている。実際、国内外の生産現場でランサムウェアによる操業停止などの被害事例が報告されている。

 BizDriveファクトリーネットワークの利用料金は、環境や要望に応じた個別見積もりになる。