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自社専用の生成AIシステムの構築支援サービス、HACARUSが開始

ANDG CO., LTD.
2025年10月8日

企業が自社データを利用して生成AI(人工知能)システムを構築するための支援サービスを、AIシステム開発のHACARUS(ハカルス)が2025年9月24日に開始した。FAQ(よくある質問と答)の生成や、品質検査、異常検知など各社の業務に即した生成AIシステムが開発できるとする。少ないデータ量でも精度を高められる独自技術も提供する。同日に発表した。

 AIシステムの開発を手掛けるHACARUS(ハカルス)の「HACARUS GenAI Consulting」は、生成AI(人工知能)システムの開発を支援するサービス(図1)。企業が自社データを利用して、自社業務に即した生成AIシステムを構築できるようにし、業務効率の向上を図る。2025年9月24日から提供している。

図1:生成AIシステムの開発支援サービス「HACARUS GenAI Consulting」におけるシステム構成イメージ

 HACARUS GenAI Consultingでは、企業の課題整理からPoC(概念実証)、チューニング、現場への実装までHACARUSが伴走し支援する。開発対象としては(1)社内ナレッジを基にしたFAQ(よくある質問と答)の生成、(2)社内フォーマットに沿ったマニュアルの生成、(3)製品画像を利用した品質検査、(4)工場現場におけるモニタリングと異常検知などを挙げる。

 例えばFAQ生成では、社内のデータやナレッジを参照し、多様な質問に対し根拠を示した回答を返せるようにする。マニュアル作成ではテキストの他に、画像や動画も参照し文書作成工数の削減を図る。回答時には「なぜその回答に至ったのか」の根拠を提示する。

 そのために、LLM(Large Language Models:大規模言語モデル)やRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)を組み合わせ、社内に分散するデータを統合する。部門横断的な情報検索・参照を可能にすることで、業務プロセス全体の最適化につながるとする。

 より少ないデータで精度を高めるための独自技術「スパースモデリング(Sparse Modeling)」を提供する。膨大な計算資源が不要になり、電力消費を抑えた運用が可能になるという。

 システムの稼働環境としては、クラウドとオンプレミス、ローカルLLMにも対応する。企業データを外部に持ち出さず機密性の高い業務データを扱えるとしている。

 HACARUS GenAI Consultingの利用料金価格は個別見積もりで、業種や業務要件に応じて異なる。