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営業担当者を対象にしたAIエージェントの提供サービス、日立システムズが開始
営業担当者の業務を支援するAI(人工知能)エージェントの提供サービスを、日立システムズが開始した。カタログや営業資料、営業メールの作成などに対応し、営業活動の効率を高められるという。2025年10月22日に発表した。
日立システムズの「営業向けアシスタントAI」は、インサイドセールスやフィールドセールスの担当者を対象にしたAI(人工知能)エージェントを提供するサービス(図1)。(1)商品ナビ、(2)営業サポート、(3)コンテンツチェックの3機能を提供する。
商品ナビ機能は、商品に対する概要やQ&A集、営業トークのスクリプトを作成する。営業サポート機能では、市場調査や、提案に向けた顧客課題の抽出や商品の比較表を作成する。
コンテンツチェック機能では、Webサイトやカタログでの表記・表現・デザインが、社内の用語集などのガイドラインに沿っているかどうかを確認する。SEO(Search Engine Optimization)対策にも対応し、特定の担当者に依存することなく一貫性のある営業コンテンツを作成できるとしている。
導入企業の用語やガイドラインに沿うよう、それらや社外向けWebサイトに掲載している商品情報などをAI技術に学習させる。
日立システムズ自身が社内で実施した実証実験では、インサイドセールスにおけるカタログなど営業コンテンツの審査時間と、テレマーケティングでの営業スクリプトの作成時間のそれぞれで約50%削減できたとする。フィールドセールスでは、想定問答集を準備することで営業担当者のスキルを問わず提案の質が向上したという。
同社の営業現場には、インサイドセールスでは「カタログなど営業コンテンツの作成に時間がかかる」「メールやテレマーケティング時のトークスクリプトの作成に時間がかかる」などの、フィールドセールスでは「商談中に出た急な要望や質問に対しタイムリーに的確な商品が紹介できない」「取り扱い商材が多数あり内容を把握できない」といった課題があった。
自社での実証実験の結果をもとに、同社が保有する生成AIユースケースと、生成AIサービス「Azure OpenAI Service」(米Microsoft製)を組み合わせて営業向けアシスタントAIを開発した。
営業向けアシスタントAIは「製造業向けアシスタントAI」に続くアシスタントAIの第2弾。今後は、健康データ分析やプロジェクト支援など種々の業種に特化したアシスタントAIサービスを展開する計画だ。2027年度中にアシスタントAI関連サービスで100億円の売上を目標にする。
