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COBOLプログラムをJavaに生成AI技術で変換するサービス、CTCが開始

DIGITAL X 編集部
2025年11月5日

メインフレームなどで動作しているCOBOLのプログラムをJavaプログラムに変換するサービスを伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が2025年10月28日に開始した。生成AI(人工知能)技術を使い設計書やプログラムから処理内容を抽出しプログラムに反映させるという。同日に発表した。

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「re:Modern」は、COBOL言語で構築されているプログラムをJava言語へ変換するサービス。生成AI(人工知能)技術を使い、既存の設計書やプログラムから処理内容を抽出し、コメントを変換後のコードに反映するという。属人化の解消や、システムの新旧比較、Java開発者による旧システムの理解につなげられるとする。

 Java言語への変換後に必要になる補助機能のライブラリーにはOSS(Open Source Software)を利用する。特定のベンダーによる保守が不要になり、ベンダーロックインなどのリスクを回避できるという。

 変換したシステムの保守や技術的な問い合わせに対応するほか、変換ルールを理解したりレビュー手法を習得したりするためのトレーニングやドキュメント整備にも対応する。

 今後は、PL/IやRPG、PL/SQLなどの言語からの変換や、Node.jsなどクラウド環境で多用されている言語への対応などを進める計画だ。

 経済産業省が発表した『レガシーシステムモダン化委員会 総括レポート』は、老朽化したシステムは拡張や保守への弊害、技術者の高齢化や退職による人材不足を引き起こし企業の競争力低下につながると指摘する。こうした課題に対してCTCは、クラウドやオープンシステムへの移行を含めた最新技術を活用したシステムのモダナイゼーションが求められているとする。