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コンタクトセンターの通話記録からFAQを改善する生成AIサービス、CTCが開始
コンタクトセンターでの通話記録を生成AI(人工知能)技術で要約・分析しFAQ(よくある質問と答)を改善するサービスを、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が開始した。FAQの改善によるCX(Customer Experience:顧客体験)の向上を図れるとする。2025年10月31日に発表した。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「VOC活用コンサル」は、コンタクトセンターでの通話記録を生成AI(人工知能)技術を使って要約・分析し、FAQ(よくある質問と答)を改善するサービス(図1)。通話記録をテキストデータに変換してから分析する。VOC(Voice of Customer:顧客の声)に応えたFAQの整備や応対の改善などによりCX(Customer Experience:顧客体験)の向上につなげるとする。CX向上のためのコンサルティングサービス「CTCコミュニケーションデザイン」の1メニューとして追加した。
VOC活用コンサルではFAQに対し、類似度分析と生成の機能を提供する。類似度分析では、問い合わせ内容とFAQの関連性をスコア化し、FAQが顧客の質問に、どの程度対応できているかを定量的に評価する。
そのうえで、回答内容の分かりやすさや導線のアクセスのしやすさなどの観点から課題を抽出し、CXを改善するためのアクションを提案。不足している内容を生成し補完する。電話での問い合わせ件数を約20%削減し顧客による自己解決率を高められるとしている。
FAQ対応のほかに、応対品質を定量的に評価する機能と、VOCの傾向や感情を分析し改善のヒントを抽出する機能も用意する。
CTCによると、コンタクトセンターではFAQを整備しても、問い合わせ件数の減少や自己解決率の向上、VOCの反映につながらないといった課題がある。一方で、WebサイトやFAQを改善しようとしても「何を、どのように整備すれば効果が出るのか」が不明瞭で、現場での対応には限界がある。
VOC活用コンサルの利用料金は400万円(税別)から。今後は、メールやチャットなど他チャネルへの展開も視野に入れているとする。
