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商談や打ち合わせの会話を営業・企画に役立てる仕組みの構築サービス、松尾研発のACESが開始
商談や打ち合わせ時の会話を収集・解析し営業戦略や商品企画につなげる仕組みを構築するサービスを、東大・松尾研発のスタートアップACESが2026年2月13日に開始した。音声認識やLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)を利用しVoC(Voice of Customer:顧客の声)を戦略・施策の立案に利用できるようにする。同日に発表した。
ACESは東京大学・松尾研発のスタートアップでAI(人工知能)ソフトウェアなどを開発している。同社が2026年2月13日に開始した「ACES Meeting Intelligence」は、商談や打ち合わせなどでの顧客との会話を収集・分析することで、営業戦略や商品企画を立案するまでの仕組みを構築するサービス(図1)。営業部門が日々取得するVoC(Voice of Customer:顧客の声)を各種の意思決定に生かせるようになるという。
ACES Meeting Intelligenceでは、業務設計や活用定着までをACESの専門家が支援する。システム連携の設計や活用指標の策定、定例レビュー体制の構築などによりデータ活用を日常業務に組み込むことを目指す。市場環境の変化や組織改編に応じて分析軸を更新する運用も視野に入れる。
主な利用シーンとしては(3)商品企画・開発、(2)営業企画、(3)顧客満足度などを挙げる。商品企画・開発では、開発者が商談時の動画を直接確認することでVoCを正確に理解し、機能への要望のトレンドを定量的に把握し、納得感のある意思決定が可能になるとする。
営業企画では、管理職が同席しなくても全国の商談データを横断的に分析でき、価格や競合のトレンドをリアルタイムに把握できるようになる。顧客満足度では、不満や解約兆候といった発言を検知し、リスクへの対応優先度を整理できるようになるという。
そのためのシステムとしては、まず音声認識ツール「ACES Meet」で音声や動画データを構造化データに変換。それを自然言語処理とLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)により発話の意味や文脈を解析する。価格や競合、導入意向、課題認識といった重要要素を抽出し、タグ情報として付与する。
付与したタグ情報を軸に、案件や顧客、市場の別にデータを再編成し、横断的な分析ができるようにする。分析結果から元の音声や動画などに戻れるため、該当箇所にアクセスすれば顧客の発言自体やニュアンスを確認できる。
既存のSFA(Sales Force Automation:営業支援)やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)のシステムに商談内容を自動入力する仕組みも用意する。営業担当者が個別に要約や入力することなく日常業務の延長でデータを整備できるようにする。
ACESによると、市場環境が変化し製品や技術の差異が縮小する中、企業はVoCを競争優位の源泉に位置付け始めているものの、商談内容を議事録AIなどを使ってデータ化しても書き起こしにとどまっているケースも少なくない。またVoCの分析は、コンサルタントによるスポット分析やダッシュボード構築に依存しており、自身での継続的な分析体制の構築が課題になっている。
