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ソフトウェア開発の要求定義からテストまでを支援するAIエージェントの基盤、デンソークリエイトが発売

DIGITAL X 編集部
2026年3月4日

ソフトウェア開発のためのAI(人工知能)エージェントの基盤を、デンソーグループのデンソークリエイトが2026年2月27日に発売した。要求定義から設計、実装、レビュー、テストまでの工程を横断的に支援できるとする。長期記憶などにより長期間のプロジェクトにも対応できるとしている。同日に発表した。

 デンソークリエイトの「DC Agentiqs」は、ソフトウェア開発のためのAI(人工知能)エージェントの基盤(図1)。Windows 11上で動作する。要求整理や、仕様書や設計書の作成、ソースコード生成、設計意図や過去の検討経緯を参照したレビュー、社内ナレッジの蓄積・再利用など、要求定義から設計、実装、レビュー、テストまでの工程に対応するという。自然言語によるチャット形式で指示ができる。

図1:「DC Agentiqs」における設計レビューのワークフロー画面のイメージ

 長期のプロジェクトを含めてのソフトウェアの開発品質を高めるために、HITL(Human in the Loop:人間参加型)や長期記憶、根拠提示、マルチモーダル、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)などの機能を標準で備える。過去の検討経緯や設計意図を踏まえながら、文脈を維持した成果が得られるという。成果物の作成では米MicrosoftのOffice製品などとの連携ができる。

 設計、レビュー、工数・プロジェクト管理では、動作の既存製品と連携し、それぞれの資産を利用できるようにする。具体的には、設計用の「Next Design」やレビュー議事録作成用の「Lightning Review」、工数・プロジェクト管理用の「TimeTracker」である。Next Designでは既存の設計書からのメタモデル生成などが、Lightning Reviewではレビュー指摘の傾向分析などが、TimeTrackerでは遅れやリスクのあるプロジェクトの検知などが可能になる。

 開発タスクは、AI処理とルールベース処理を組み合わせたワークフロー機能により構造化を図る。利用者やタイミングに依存することなく、網羅性・再現性を確保したAI利用により生産性を高められるとする。

 AIエージェントやナレッジ、ワークフローはチームで共有できるため、個々人の工夫を組織の資産としての蓄積・再利用が可能になる。

 デンソークリエイトによると、ソフトウェアの開発現場でのAIサービスへの期待が高まっているが、既存プロセスやツールへの対応していなかったり、出力結果がばらつくなどの課題があり、生成物をそのまま成果物として利用するのが難しいケースがある。

 DC Agentiqsの月額利用料は1ユーザー当たり「Standard Edition」が3000円(税別、以下同)、「Professional Edition」が4500円である。無料の評価版(60日間)も用意する。