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サプライチェーン全体を最適化するための物流デジタルツインの構築基盤、スウェーデンのIFSが提供開始

DIGITAL X 編集部
2026年3月17日

サプライチェーン全体を対象にした物流デジタルツインを構築するための基盤の提供を、スウェーデンのIFSが開始した。輸送の計画から実行、監査までの業務サイクルの自動化・最適化が図れるという。2026年3月10日(ドイツ時間)に発表した。

 スウェーデンIFSの「IFS.ai Logistics」は、サプライチェーン全体を対象にした物流デジタルツインを構築するための基盤。輸送にかかる各種データや請求書などを一元管理し、AI(人工知能)技術を使った分析などにより、輸送計画の策定から実行、貨物監査、コストガバナンス、輸送経路の最適化などを支援する。2025年に買収した英7bridgesのSCM(Supply Chain Management)ソフトウェアをベースに開発・製品化した。

 IFS.ai Logisticsは、輸送データを標準化・統合したデータモデルを備えている。それにより、輸送計画をAI技術を使って策定し、輸送モードや区間、貿易ルート全体の最適化を図る。そのための運送業者選択やコスト予測、排出量計画、調達統合などのシミュレーションが可能だ。

 貨物の状況を可視化したり例外処理を自動化したりすることで、予約ミスの防止や運用負荷の削減につなげれられるとする。監査エンジンを持ち、請求書を明細単位で検証し、GL(勘定科目)コードを付与する。請求に間違いがあれば、コスト回収のワークフローに沿って調整する。

 同社のWMS(倉庫管理システム)である「IFS Softeon」と組み合わせれば、倉庫業務から最終配送までの資材・商品の流れを抑えたうえで、在庫管理やフルフィルメント、輸送実行、貨物コスト管理などの業務での意思決定が可能になるとしている。

 また同社のアプリケーションクラウド「IFS Cloud」が提供するERP(企業資源計画)やEAM(企業資産管理)、FSM(フィールドサービス管理)、SCM(サプライチェーン管理)などのシステムと連動するほか、サードパーティ製のシステムとの連携もできる。これらシステムが持つデータと組み合わせた分析により、財務的影響と結びつけたサプライチェーンの最適化が図れるという。

 IFSによれば、企業は収益の5~10%を輸送費に費やしているが、物流は、関連データが運送業者や複数地域、レガシーシステム、スプレッドシートなどに分散しており管理が最も難しい。物流部門は受動的な対応に追われており、段階的な自動化ではなく、構造的な変革が求められている。