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企業のAI活用レベルを診断するオンラインサービス、スパイスファクトリーが開始

DIGITAL X 編集部
2026年6月10日

企業のAI(人工知能)技術の活用状況を診断するオンラインサービスを、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連コンサルティングを手掛けるスパイスファクトリーが開始した。設問に回答することで活用の成熟度を5段階で判定する。診断結果を基にしたコンサルティングまでを提供し、構想策定や業務への定着までを支援する。2026年6月8日に発表した。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)に関連したコンサルティングを展開するスパイスファクトリーの「AI駆動組織診断」は、企業のAI(人工知能)技術の活用レベルを診断するオンラインサービス(図1)。企業が自社の現状を把握したうえでAI活用の方向性を定め、適切な打ち手を選択できるようにするという。

図1:「AI駆動組織診断」による診断結果の例

 AI駆動組織診断は、オンラインで15問の設問に回答する。自社の人材、組織、基盤という3つの観点から成熟度を評価し、独自の「AI活用成熟度モデル」に基づいて判定する。登録手続きは不要で、約3分で回答できるという。

 成熟度は以下の5段階で定義する。

レベル1=個人活用 :個人が限定的にAIツールを利用している
レベル2=チーム活用 :チーム内でのナレッジ共有が始まっている
レベル3=組織活用 :運用ルールやガイドラインが整備されている
レベル4=AI駆動業務 :AI前提の業務設計を進めている
レベル5=AI自律化 :AIが自律的に業務を担っている

 診断後には、「AI駆動支援コンサルティング」を提供する。ヒアリングに基づき、(1)現状診断、(2)未来設計、(3)投資評価、(4)伴走・定着、の4段階で進める。

 現状診断は、業務フローを可視化し、業務上のボトルネックやAI活用により効率化・高度化できる箇所を特定する。個別業務だけでなく関連部門までを俯瞰することで、現場で表面化している課題だけでなく、上流工程や他部門に存在する原因までを分析する。

 未来設計については、AI活用を前提として、組織全体で相乗効果を生む業務フローを設計する。企業ごとの制約条件を踏まえた活用シナリオを策定する。経営層と現場担当者が共通認識を持てるよう、具体的な業務をイメージできる形に落とし込む。

 投資評価では、業務インパクト、技術的な実現性、投資効率、現場の受容性、実行スピードの5つの項目から施策を評価する。初期投資や運用に対するコストの削減効果や創出価値を定量的に見積もるほか、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)や評価フレームワークを策定する。これらを基に施策の優先順位を決定し、投資対効果の高い領域や早期に成功体験を得られる領域を選定する。

 伴走・定着では、PoC(Proof of Concept:概念実証)の企画から実装、組織への定着までを支援する。PoCは、小規模かつアジャイル(俊敏)な手法で進め、技術と業務から実効性を検証する。導入後は、現場からのフィードバック収集やプロンプト改善、ナレッジ共有といった運用上の仕組みづくりにも取り組む。

 各段階の終了時には、方向性のずれや手戻りを早期に防ぐため、経営層と現場双方での認識を確認する。また、成果物やマイルストーンを反映した実行計画を策定し、次の段階へと移行する。

 スパイスファクトリーによると、生成AI技術の普及を受け、多くの企業がAIツールの導入に着手している。一方で「ツールを入れたが現場に定着しない」「PoCを実施したが本格導入の判断ができない」「経営方針と現場の課題が結び付いていない」といった課題も目立つ。そのため、業務プロセスや組織運営を含めた全体設計の重要性が高まっている。